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2019/10
03
[ #1139 ]

高暮ダム

 先の日曜日、久々に予定の入っていない休日。天気も何とか持ちそうなのでガレージからオートバイを引っ張り出し跨る事に(たまには跨ってやらないとね・・・・)。
 向かった先は最近少々気になっていた”高暮ダム”。

 本来ならば三次から君田村経由で南からアプローチが早そうなのですが、どうもそのルート、昨年の豪雨災害に拠り通行止め、との噂を耳にしておりまして、北側、高野町から向かうことに・・・。


 下道を繋いで高野の道の駅まで走りトイレ休憩・・・・、そこから先ずは”高暮ふるさと村”という名の施設まで・・・。

  この施設、道の駅にあった案内板で見つけたので、もしかすると何かの郷土史的資料展示でもないか?と立ち寄ったわけですが、廃校になった小学校を地域の集会所的に転用した物でして、そうした展示物は無かったですね。


  高暮ふるさと村

 そういえば私が卒業した小学校も此処と同様、廃校~地域の集会所的になっており(各地の過疎問題を想います・・・)郷土史的な展示は無いですし・・・。



 それはさておき、此処で施設の管理をされていらっしゃる方に出合いまして、「高暮ダムまでオートバイで行こうと想うのですが行けますかね?」とお聞きすると・・・。
 「大丈夫、9.9キロ、オートバイなら直ぐだよ、その先に行けばキャンプ場もあるしその先に温泉施設もあるし・・・」なんて話で・・・いかにも楽そうにおっしゃるので私も気楽にダムに向かったのですが・・・・・。
 走り始めて直ぐにこんな看板表示が・・・・。


  レベル4

 
 一応アスファルト舗装はされているのですがかなり荒れていますし、道幅は普通乗用車が漸く通れるくらい、片側は崖で勿論ガードレールもなし。
 まあそれだけなら良いのですが、恐らく通る車もほとんど無いのでしょう、一面に枯れ枝が散らばり、更に多量の栗やどんぐり等の木の実、さらに多様の落石と思われる小石、大きいものではこぶし大。落石故に角が尖っていてパンクの心配が・・・・。
 更に悪いことに日当たりの悪いところには水溜り&多量の濡れ落ち葉・・・。アスファルトの上の多量の濡れ落ち葉、まあ滑る事滑る事・・・・。

 こんな道を10キロ弱。ハンドルを下げている私のオートバイでは苦行以外の何者でもないですね。
 おまけに途中大きな鹿と睨めっこになったり・・・・。

 1・2度転びそうにもなりましたがそれでも何とか到着(ハンターカブ向けの道かな?谷に落ちなくて良かったです。熊にも出合わなかったし・・・)。


   バイク



 しかし到着してみると、これが立派なダムでして、


 高暮ダム


 特にその高さ・・・、

 下流方面を見ると特にそれを感じます。


 下流



 確かこのダム、昭和15年着工、20年には一次中断(一部で使用が始まり?)、完全竣工は24年だった筈。昭和の初期によくもこんな巨大なものをこんな山奥に造ったものです。

 恐らく難工事だったのでしょう、傍に殉職者慰霊碑があります。

 殉職者慰霊碑

 記されていますのはこんな感じ。

 碑


 それと


 日本発送電


 因みに日本発送電株式会社、今の中国電力の前身ですね。




 それともうひとつ思ったのは、やはり昭和初期の設計、各所の意匠が”モダン”です。往時は所謂”大正ロマン”に続く”昭和モダン”の時代、アールデコ的造形が流行った時代。それを各所に感じます。

 モダン


 モダン2




 また、こうした巨大な構造物(高層ビルや橋などもそうですが)を観るといつも思うのですが、耐用年数が過ぎたときはどうなるのだろう?という思い。
 そういえば先日も台湾で古いコンクリート製の巨大な橋が崩落したとか・・・・。
 

 まあ、近代ってあまりそのあたりのこと考えて造ってないのかも知れません(最近問題となっている原発等もそんな気がしますよね・・・?)。


 まあ、このダムに関しては有る程度メンテの手が入っている様子、しばらくは大丈夫でしょうが・・・。
 (それにしっかり人柱も入っているし?)

 それでも何時かは耐用年数は来ますからねぇ・・・・・。


 



 
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2019/09
09
[ #1131 ]

「主婦」と日本の近代

 著者の方から謹呈いただいた書籍(感謝至極であります)。
 タイトルは”「主婦」と日本の近代”、ようやく読了いたしました(最近目が遠く読書量が極端に落ちております、眼鏡を造り替えねば・・・、私も年齢ですなぁ)。


   主婦


 それはさておき、読後の印象。


 内容としては、”主婦之友”を中心とした女性向け雑誌の内容等から、明治期から昭和前半にに掛けて、わが国に”主婦”なる言葉がいかに定着しまた社会や女性にどういった影響を与えたのか・・・?といったものです。

 特に前半は著者自身の主張も抑え気味で、研究書らしいといいますか資料集的な印象も強く、また故に行間等から往時の日本社会のあり方というか、近代化の正体といった物も推察出来得る感じで興味深く読ませていただきました。

 明治近代化の初端は明治6年の1月1日に新暦(キリスト教暦)が導入、旧暦(太陰暦)廃止された事によりスタートしたと思えるのですが、この暦の制定権こそが権威の象徴とも言える訳でしょうから、この時点から日本はグリニッジ天文台の在る英国の支配下に表立って入ったともいい得そうで、明治の近代化=庶民の英国化とも言い換えることが出来そうです。
 (確か少し前に1874年、日本の管轄権は英国王室に在ると書かれた英国官報が発見されたなんて事を耳にした記憶も有りますが・・・)。

 そうした中で、「主婦」言葉(単語)も、英語の「housewife」の翻訳(江戸期の漢籍にも”主婦”なる言葉は存在していた様ですが一般には認知されていない)であり、それと同時にその言葉には当時英国ヴィクトリア朝期の空気・価値観・理想像・・・等々も含有されていたということ。
 (私の主観も有りますが、それは禁欲と蓄財を是とするプロテスタンティズムを基とするともいえそうです)
 また同様に”家”(HOME)という価値観も・・・・。
 またそれにより各個人を”家”(近代国家たる大日本帝国の構成要素としての英国型の家)という枠組みに帰属・収斂させることにもなる。
 (江戸期までは各個人は村落共同体に帰属していた、あるいは村落共同体こそが主たる枠組みであった)


 そしてそれらを一般に流布する役目を負ったのが各種の雑誌ともいえる訳で、その中心となったのが”福沢諭吉”を中心とした明六雑誌(明六社)で有ったわけで・・・・。

 で、この福沢諭吉という存在、私は米国型の自由主義者で宗教という存在には否定的であったと聞き及んでいたのですが、実は自宅の二階に英国国教会の宣教師を住まわせており、盛んなる交流があったとか・・・・。
 (まあ、いってみれば明治に造られた国家神道も英国国教会の日本版というか、システム的には相似ですからねぇ・・・)

 またそれ以外でも多くの情勢向け雑誌がキリスト教会やキリスト教信者が中心となって発行されていたようで・・・・。


 付け加えれば日露戦争後に行われた、地方改良運動。
 これにより、地域共同体の運営に強く係わっていた若衆組も青年団として国家行政組織に下請け的に変えられ、娘宿も処女会(おとめかい)として同様に・・・・と、そうして旧来地域の共同体に任されていた地域の自治も政府(国家)のトップダウン式に変革され、その先に翼賛体制~敗戦~へと一直線に続く道程が見えるわけです。


 そうして戦後も、各家庭に於ける子供に対する教育等も19世紀英国式を相変わらず理想とし(その後米国的要素もか・・・)、それを流布したのも各種女性向け雑誌であったと・・・・。

 そうして、バブル崩壊以降、専業主婦なる言葉も誕生し、「主婦」なる言葉の意味が単に家事を行う人という意味に矮小化され(故に”主夫”なる当て字も流布する)、”主婦”向け雑誌はその寿命を終えた・・・・。

 と。


 なんといいますか、読書感想というよりは、行間から私が読み取れた事を書きなぐっただけになってしまいました。

 まあ、それほど情報量の多い書籍ということで・・・・、ご容赦を・・・。


 



 
   

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2019/07
04
[ #1115 ]

主戦場

 今日はガレージから久々に単車を引っ張り出し尾道まで映画を観に行って来ました。

 見た映画はこちら・・・、


  IMG_20190704_110911.jpg


 「主戦場」

 
 慰安婦問題といいますか論争をテーマとしたドキュメンタリー映画です。

 中々興味深い題材ですし、それ故(昨今の社会情勢を考えると)恐らくTVで放映される事は無いであろうと思われる作品故、これは一寸観ておこうか・・・という思いで出かけて来ました。

 それにこのテーマ自体惹かれる部分もありまして・・・(何せ先日も旧緑町遊郭周辺をフラフラしておりましたし・・・)。
 店の本棚にはこんな本も鎮座していたりで・・・

 慰安婦

 。

 因みに映画館は”シネマ尾道”(まあそうですね、この手の映画を上映って呉れるのは此処か横川シネマさんくらいで・・・)。

 IMG_20190704_110827.jpg



 で、感想は?と問われると、まあブログで書くには少々センシティヴなテーマ内容ですので、遠慮しまして・・・。
 まあ、観る人にも拠るでしょうが・・・偏っているとか、押し付けがましい・・・、なんて意見も出そうな作品かも知れませんが、元来ドキュメンタリーなんて偏っていて当たり前な訳でして・・・、そうした面でもよい作品と思えますね。
 是非TVのゴールデンタイムで放映し多くの方の目に留まると色々と議論が起きそうで・・・(まあ無理ですな)。
 
 ということにさせていただこうかと思います。

 強いて挙げれば、この慰安婦というテーマで論争等が行われる場合”カラユキサン”の存在も同時に俎上にのせれば異なった展開になりそうというか、視点が変えれそうにも何時も思うのですが・・・・、としておきましょうか。

 

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2019/03
28
[ #1094 ]

幸若舞曲絵画

 先の日曜日、久々に晴天という事もありガレージから単車を引っ張り出し・・・向かった先は廿日市市、厳島の向かいにあります”海の見える杜美術館”。
 久しぶりです。

 開催中の特別展示は


 旗


 「幸若舞曲と絵画」展

 所謂、幸若舞をテーマに描かれた各種絵画、絵巻物や屏風絵等の展示ですね。

 で、幸若舞曲。
 信長が出陣前に良く舞ったといわれる舞。
 「敦盛」



”  思へばこの世は常の住み家にあらず
 草葉に置くさら白露、水に宿る月よりなほあやし
 金谷に花を詠じ、栄花は先立って無常の風を誘はるる
 南楼の月を弄ぶ輩も、月野先立って有為の雲に隠れり
 人間五十年、化天(下天)のうちを比ぶれば夢幻の如くなり
 一度生を享け滅せぬもののあるべきか
 これを菩提の種と思ひ定めざらんは、口惜しかりき次第ぞ  ”


 ってやつ。

 といいますか・・・・まあ、私にはそれだけの知見しかない訳です・・・。


 で、知らない物ってやはり少しばかり惹かれるのですよね。
 更に屏風絵や絵巻物、何と言いますか”洛中洛外図”的で、これまた惹かれるものも・・・・そう、描かれた当時の社会風俗が魅力的といいますか、情報量が多いといいますか・・・・。

 で、いそいそと出かけた訳です。

 山陽道を一路西へ・・・大野ICで降り信号待ちで停まると・・・、ひ、膝が・・・・・。
 歳ですな・・・・。


 閑話休題、美術館に入り先ず見せていただいたのは受付近くの展示室。
 これが”香水瓶”の展示なのです(以前訪れた際には無かった記憶が、最近開設された展示室なのですかね?)。

 古代から現代までの香水瓶等、50点余りの展示。
 中々魅力的でした。
 個人的にはやはり18~19世紀の物に惹かれますね。


 で、メイン展示の幸若舞曲物。

 
 絵巻物等、文字数も多く・・・・。
 結構、目に堪えましたが、見ごたえありました。

 で、”幸若舞”

 鎌倉期辺りに成立し、平家物語等の戦をテーマにした物語を、語りと舞で表すものといった感じですかね?
 また、その底本(的なもの?)それ自体が読み物、物語、絵巻物としても成立していった・・・といった存在の様です。

 ただ、どうも江戸期に入った辺りから、より芸術性の高い”能”や、より娯楽性の高い”浄瑠璃”や”歌舞伎”に取って代わられ徐々に衰退、明治以降はほぼ完全に廃れてしまった存在・・・の様です。

 主要テーマは、義経物、源平物、曽我物、といったところで、これらは歌舞伎等に継承されて人気ですよね。

 また、九州に民間伝統芸能として残っている物の実写映像も流されておりまして(もちろん当時のものそのままかはわかりませんが・・・・)、興味深かったですね。
 (まあ、確かに能や歌舞伎等に押される理由も分かりそうな・・・・)

 
 何はとまれ楽しませていただきました。


 

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2018/12
08
[ #1069 ]

戦争

 今日は太平洋戦争の開戦日、77年前の今日に真珠湾攻撃が有ったのですよね(ジョン=レノンの命日という話もありますが・・・)。という事で少しばかり戦争や太平洋戦争について考えてみたくなりました。


 そう”戦争”ってそもそも何なのか?
 勿論、切り口、アプローチの方向は色々と有るでしょうが、先ずは”戦争”という言葉、これって恐らく新語ですよね?
 (因みに新語とは主として明治維新以降に英語等を和訳し新たに日本語に加えられた言葉、或いは江戸期頃に中国語から取り入れられ定着した言葉も含む場合も・・・)
 少なくとも昔から日本にある言葉=やまとことば、では無いでしょう。
 では”やまとことば”で戦争に近い物というと・・・・恐らくは戦(いくさ)。
 でこの二つの言葉、戦争といくさ、実は結構異なった位相にある気がするのですよね。といいますか”いくさ”という物の方が私には理解しやすいというか”しっくり”来るというか・・・。で、先ずは”いくさ”とはどういう事象を表すのか?というと・・・・。

 それは共同体同士の社交方法の一つではないかと。

 明治以前のこの国では地域社会という枠組み、共同体の存在が強かったと思われるのですが(例えば町とか村とか”くに”とか・・・)、そうした共同体同士で隣接した物はどうしても揉め事等が発生しますよね?で、そうした場合の解決策としては、恐らくはしきたりや慣習等に従い解決されたのでしょうが(例えば何らかの贈与とか・・・・)、それがうまく行かなかった場合は話し合いや、間に他地域の有力者に入って貰い落としどころを探るとか(まあ、色々な方法が取られたのでしょうが)、それがこじれた場合に行われるのがある種の示威行為を含めた実力行使、まあこれが”戦”ではないかと?

 また少し違った視点だと、例えばそれに参加する兵の視点等から見ると、また其れは祭祀的出も合ったりしたでしょう。
 例えば”岸和田のだんじり”とか”西大寺の裸祭り”のごとく・・・。いってみれば男を売る場というかある種冒険的というか・・・。
 (勿論実利的な面も有ったでしょうが・・・)

 そう、それ故に戦では”名のり”なんて事も行われる、「やぁやぁ、我こそはOOのXXなり、尋常に勝負勝負~~」なんてやつですね。単に勝つ事(実利)だけを考えればそんな事する必要は無い訳ですが、それこそ名を売る場、行われる訳ですね、ネッ?祭りっぽいでしょ?

 それが戦争=近代戦ではまったく無意味となる(第一次大戦辺りが転換点ともいわれたりもしますが・・・)。
 勿論それ以前にも色々な戦いでいくさ的で有ったり戦争的であったりもしたでしょうが・・・。

 例えば源平の戦い、平家方は明らかに戦(いくさ)を行ってりるというかそうした意識で戦っている。
 (例えば屋島にしろ女御衆もいてこの扇を射抜いてみろ・・・なんてやっている訳ですし、壇ノ浦にしろ・・・)
 対して源氏方、特に義経なんて戦争をやっている。
 奇襲攻撃で寝込みを襲うなんて事も平気でしますし、壇ノ浦だって船頭等の非戦闘員を狙い撃ちにしている訳ですかから・・・。  卑怯っちゃ卑怯というか、勝つ事、詰まり実利のみを追求している、詰まりは戦争をやっていると・・・・。

 そして前にも書いた様に世界的には第一次大戦辺りがその転換点とも言われていますが、詰まり戦争に参加した英国の志願兵の若者なんて、”ちょっと冒険をしてくる、とか、男を上げてくる、位の気持ちで志願したのが、現実には地獄が待っていた訳で。
 また、ドイツだって、初期は騎兵や歩兵が中世的兜を被り、突撃~、なんて感じでやっていたのが機関銃でなぎ倒され・・・・・・。

 そう確かに一時大戦辺りが転換点なのかも知れませんが、その前、南北戦争辺りがそうかとも思われたり・・・。

 何だか話しがとっちらかってしまっていますが、言いたかったのは、戦いには”いくさ(戦)”と”戦争(近代戦)”という二つの位相があるのではないかと思うのですよね。
 で戦はある種社交的であり祭司的であり、拠って、勝つ事(実利)も大事だが、勝ち方、それ以上に負け様や”卑怯で無い事”が重視される。

 では戦争は?というと・・・・・。
 それはひたすら実利的行為。勝てば官軍的というか・・・・・。
 ではその実利、利益を得るのは・・・・?というと・・・・。
 近代国家?或いは近代政府?  何だか実態が見えないというか顔が見えないというか・・・、私としては良く判らない存在。
 ではもっと具体的に誰が戦争で実利を得たのか・・・・?
 
 この辺りを考えると近代というやつの正体も見えそう?というといいすぎですかね?

 戯言でした  

 

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2018/08
15
[ #1044 ]

大山倍達正伝

 先日図書館で借り出した本、私好みで興味深く読めました。


        大山倍達正伝

 大山倍達正伝   小島一志・塚本佳子


 大山倍達といえば我々世代からすると漫画”空手バカ一代”の主人公、そして当時の空手界のカリスマともいえる存在。
 そしてこの漫画、色々と言われますがその後封切られたブルース・リーの映画と共にある種の空手ブームを生み出し、それが現代に続く格闘技ブームを生み出したのは確かでしょう。

 また一方死後は色々と誹謗中傷的な情報も流され、その実態が見え辛い方という印象も。

 それが先日図書館でこの本の背表紙を目にし、もしかするとその実像的な物が垣間見えるかと借り出した訳ですが予想以上に興味深かったのです。
 特に第一部はかなり面白いといえる内容でした。

 その興味深かった部分を私なりの解釈も混ぜながら(笑)少しばかり紹介してみようと想います。
 (恐らく長くなります)


  

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2018/06
08
[ #1030 ]

聖戦美術

 先日あるお客様が貸して下さった本、といいますか画集です。


  002_2018060810212529e.jpg


 「聖戦美術」  陸軍美術協会

 

 昭和17年に出版された非売品の画集。
 陸軍に帯同した画家たちの描いた作品を集めた画集ですね(第二弾かな?)。


 カヴァーを開くとこんな感じ・・・・。

  003_201806081026177b7.jpg



 初めに数点の題字(書)が掲載され、その次に多くの絵画(主として洋画)が掲載されています。

 因みに最初に掲載されています題字(書)及び表題の書は、松本石根陸軍大将。

 そして絵画のトップバッターは・・・・



   005.jpg

 藤田嗣治


 当時わが国の洋画界美術界の第一人者という地位にあったことが伺われます。
 また藤田嗣治氏はこうした絵画を描いたことにより戦後戦争協力者として非難を浴びた訳ですが・・・、またそれらを要因として渡欧、フランス人として生涯を閉じた訳です。


 そんな事を思いながらこの画集を捲らせていただいたわけですが・・・・、私の感想として、全体としての雰囲気、暗いのですよね。色調もそうですし、描かれている場面や対象も全体的にそう・・・。

 どう観ても、「勝った勝ったまた勝った」といった雰囲気ではないのですよね。
 果たしてこれで国民の戦意高揚に繋がるのか?というと甚だ疑問な訳です。

 (もしかすると藤田氏も、にもかかわらず戦争協力者としての非難を受けたことにより、この国の美術界に見切りをつけ渡欧となったのでは?等と思ってしまいます、やはりこの国の美術界の嫉妬体質に・・・云々・・・・)


 まあ、実際の戦場を自らの目でみた画家達がそれを描いている訳ですし、現実の戦場、特に20世紀以降の近代戦の現場って、そんな勇ましく格好の良いものでは無い訳ですから、それを画題といして描くとそんなに華々しいものにならないのはあたりまえといえばあたりまえでして・・・・。
 まあそれも含めて芸術家の視点といいますか、画家の良心(というと大げさかもしれませんが)なんて事を思ったり。
 もしかすると日本人のメンタリティー故かも知れません(”海ゆかば”だって戦意高揚に繋がる曲調と想えないと同様に)。

 兎も角この画集をながめますと、戦地で一旗挙げて・・・という気分にはなれそうも無いのですよね。

 しかしそう思うと、往時何故こんな画集が出版されたのか?
 まあ色々あるのでしょうかね。


 そう思うと実際に戦争を煽ったの、こうした画家たちのように実際に戦場に赴いた人たちでは無いのかも知れません。

 当時の新聞広告等みますと、それこそ「空爆にはキャラメルもって」の広告ではないですが、そうしたメディア、つまり、大本営発表をひたすら垂れ流した新聞とか、広告代理店、あるいは広告主だった大企業辺りが主体だった様にも思われますがどうなのでしょうね?(またその雰囲気やシステム、今現在にも行われている気も・・・・というと嫌味ですかね?)


 そんな事をおもった画集でした。

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2018/04
12
[ #1016 ]

瀬戸内の海人たち

 先日図書館で借り出した本、楽しく読ませていただきました。
 

     瀬戸内の海人たち

 「瀬戸内の海人たち」    ・森 浩一 ・網野喜彦 ・渡辺則文    中国新聞社

            
 私自身瀬戸内の海の側で生まれ育った故かこの手の本に惹かれるのです(或いは私の出自故か・・・どうも先祖は廻船問屋を営んでいたようで)。


 しまなみ街道の開通を期に広島の地元新聞社が出された本で、内容は序章に続き・・・

 ・考古学から瀬戸内をさぐる ・中世瀬戸内の海民 ・近世における瀬戸内の島々 の3章を中心としまとめ的に

 ・<討論>瀬戸内研究への提言  他、・中世都市と民衆 ・幕末の漂流民 

 といった内容で私好みです。因みに網野喜彦氏の「中世瀬戸内の海民」は既読でした(まあ、97年出版の古い本ですし)。

 
 全体を通して書かれていること、歴史学で語られるわが国の位相は農本主義或いは土地本位制を主体とした視点であり、また各文書に対する素直な信頼といいますかなんといいますか・・・・であり。そこから見える物と実際の人々の生活や生業といった物はかなり異なるのではないか?といった物に思えます。
 更にいえば、そこには海からの視点・海民の視点といったものが不足しているのでは?海上を船で運ばれる情報や品物の流通といった物を観ないと事実は判らないのでは?・・・・・云々といった感じですね。


 そう、恐らく律令制の導入やそれに伴う古事記や日本書紀の編纂といった事を切欠に、農地からの租税を基本とする政権が力を持ち、歴史も其の視点で掛かれた物が主流(大本営発表? 笑 )となり、海や山で暮らす人々や其の視点は消されてきたというのがわが国の歴史(学)の世界とも思えるのですよね・・・・。
 また其の先に、藤原純友の乱や、源平の争いや、南北朝の争いといった物もあるように思えるのですよね。
 で、そうした見方をする私にジャストな本でした。

 古本屋で見かければゲットして手元に置いておきたくなりそうな本でもありました。

 

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2017/12
22
[ #990 ]

秋から最近にかけ読んだ本から

 今年の正月明けから諸事情によりスマートフォンを持つことにしたのですがおそらくはその所為でしょう、最近目が弱って本が読めなくなっているのですよね・・・。
 明らかに読書量が落ちています。

 それでもボチボチとは読んではいますので、その中から何冊かをアップ・・・・。



 先ず一冊目

 
    10版

 「慰安婦と戦場の性」  秦郁彦


 

 このところニュース等で慰安婦像の話題がかしましい故に読んだ・・・・という訳では無いです。

 以前にも書きましたが、私という人間は旧遊郭地等を徘徊する性質がありまして、そうした面からこの手の話も押さえておきたいと・・・・、またそれ以上に図書館でこの本を見つけた時に表紙に書かれた著者の言葉に惹かれまして。


 其の文章・・・・・。


 リード



 そう確かに最近、特に1970~80年代頃から提起される諸問題、この慰安婦の問題や嫌煙権がらみの問題、ほか反捕鯨運動とかフェミニズム等・・・・それこそあげると限が無いのですが・・・・兎も角、感情論や政治的ポジション等々に堕しつまらない過熱の仕方に向かい、冷静かつ多面的で深みのある議論や会話にならない印象が強いのですよね・・・。


 そこで借り出し読んでみた訳ですがよかったです。

 一言で言えば(偏執狂的)労作。かな?資料等の集め方等が特に其の印象。
 また過去や外国の従軍売春婦や戦場における軍隊の性の問題(私娼制か公娼制か等)にもちゃんと言及してありますし。
 
 考えてみれば社会における売春婦の存在という事に対する問題意識というの、古代エジプトから存在するわけでして。あるいは飲む・打つ・買うの他の二つ、飲酒の社会的問題や賭博の問題とも同様に古代から世界各地で存在してきたわけす。
 それに対し古今東西、いろいろな為政者や国や地域社会もいろいろにあがき、制度や慣習、習慣等を生み出し付き合ってきたわけですが、それらを全てスルーし現代の問題に矮小化し近視眼的視点で語っても仕方ない訳でして・・・・(まあ故に感情論に堕するのでしょうが)。

 そうした面ではこの本、近代の戦場の性という部分に特化している本という意味では物足りないとも言えるし、特化している故に深いとも言える印象でしたね。

 兎も角、好みの本だった故その後新刊を購入してしまいました。
 最初の写真に著者の言葉が無いのはそれ故です。
 初版はこんな感じ・・・・。

 初版


 図書館で借りた本を本屋で購入なんて久々にやりました・・・。

 
 

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