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2018/01
12
[ #997 ]

ウイスキーセミナー

 前の記事の続き、午前中に浮世絵展を観た後本来の目的ウイスキーのセミナーに向かいます。
 
 インポーターのガイアフロー様主催で、スウェーデンにあるマイクロディステラリー”BOX蒸留所”の試飲セミナー。そしてガイアフロー様が立ち上げられた静岡蒸留所のセミナーです。

 会場に着きますとこんな感じでテーブルの上に試飲用のウイスキーが並んでおります。



 試飲

 手前3つがBOX蒸留所のオフィシャルもので、中2つがガイアフロー様がBOX蒸留所で樽買いされたもの。奥の3つが静岡蒸留所の原酒です。



 会場の雰囲気はこんな感じ。


 セミナー



 言ってみれば共に、最近各地で開設される事の多いマイクロディステラリー。ビールで言えばクラフトビールのマイクロブリュワリー。


 閑話休題、色々と興味深い話を聞かせていただきました。

 BOX蒸留所の物、(その場でオーダーはしなかったのですが)少し入れてみたくなりましたね。

 その折は飲んでみてください。

 

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2017/11
16
[ #982 ]

今年も・・・

 今年もこの時期が来ました。


   ヴォジョレ


 ヴォージョレ・ヌーヴォーの解禁。

 とはいいましても一時期ほどには騒がれなくなったかな?
 まあそれでも季節物なので・・・・・。


 そして、この時期が終わり、来週くらいからヴァン・ショーの仕込みを始めるのがこの数年です。

 ホットカクテルの事も少し考えないと・・・といった時期なのです。


  

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2017/05
30
[ #937 ]

ウイスキーのはなし 7

 戦後、今に続くウイスキーの事を思うとやはりこの酒の話は外せない気がするのですよね・・・。


      フィディック

 グレン・フィディック 12年


 1963年に市販が始まった初のシングルモルト・スコッチウイスキー。


 何故1963年だったのかはいまひとつ良く判らない気もするのですが其の辺り徒然に妄想を膨らませて・・・・。
 
 
 前回も書きましたが、戦後スコッチウイスキーは英国の外貨獲得の主力商品となり盛んに海外、特に米国に輸出されるのです。

 特に1950年代から60年代という時代の米国は戦後の好景気、まさに我が世の春といった具合で・・・・、まあ第二次大戦唯一の勝ち組といっても過言では無いでしょうし。そう、映画でいえば”アメリカングラフティー”等が描いた世界。
 当然スコッチウイスキーも盛んに輸出され、高級ウイスキーの地位を獲得する訳です。

 そう、戦後のアメリカ映画等を観ていますとしばしば、「これは俺の取って置き、スコッチの12年物だ・・・」、何て表現に出くわします。そうした位置づけなのでしょう。

 また其の流れで我が国でも、60年代辺りからスコッチウイスキー=高級品、高級ブランドといったイメージが定着していた気がします(それこそジョニー=ウォーカーの黒なんて・・・、また初期にはホワイトホースやベルとかも・・・。黒澤監督の天国と地獄だったですか?ホワイトホースがそんな感じで使われていたのは・・・・)。

 といいますか、世界的にそうしたブランドイメージが定着し英国からのウイスキーの輸出量が飛躍的に増える時期ですよね。

 で、其の時期にグレン・フィディックは初の市販シングルモルトウイスキーとして売り出される訳ですが、実はこの時期のモルトウイスキー蒸留所は厳しい時期だった・・・なんて記述もあったりして・・・一寸??? な気分だったり。


 それはさておき、初の市販シングルモルトとして・・・と書きましたが、それまではそうした物は無かった訳です。

 つまりスコットランドのモルト・ウイスキーの蒸留所は基本的に樽の形で売っていた、という事。

 流通業者が樽で買い付けブレンデッドウイスキーのメーカーに売りに行くという形が主流。
 またそうした業者が独自にビン詰めして売ったり(いわゆるボトラーさんですね)。
 あと、地元の人が直接買いに来たりもあったでしょう・・・・。

 ともかく、スコットランドのモルトウイスキー蒸留所は”瓶詰めライン”を自前では持っていなかった訳ですね。

 でこの時期にフィディックはそうした投資を行い(他、樽造りの職人を抱えたり、ビジターセンターを造ったり・・・・)独自に販売を始めたという事でしょう。

 
 という事は50年代~60年代辺り、ブレンデッドウイスキーの会社は景気は良かったが、モルトウイスキーの蒸留所はその下請け的でボチボチといった感じだったということですかね?



 閑話休題、ともかく1963年にフィデックは売り出された訳でして・・・・・。


 で、どうなった・・・?

 一つはグレンフィディック自体がブランド品としての地位を確立したという事は有るでしょう。


 以前、某所でイングランドの方とプライベートで飲む機会が合ったのですが、その際彼が”私のとっておき”として出してきて下さったのが、グレン・フィデイックの18年でした。
 確かに私がウイスキーを飲むようになった頃に聞いた話で、当時イングランド人のとっておきの酒はグレン。フィディックの18年と聞いた事があったのですが(高度成長期の日本人にとってのジョニ黒やナポレオン的な存在)、そういった地位を確立したということでしょう(他英国のTVドラマや映画等でもそうしたシーンを観た記憶も・・・・)。


 そしてもう一つはウイスキーがそうした社交ツールから嗜好品としての位相も獲得したという事でしょう。

 それこそフランスワインがAOC等により、セパージュ(葡萄品種)やテロワール(土壌や風土)の違いを楽しむ(場合によっては学んだり)嗜好品となったように(シングルモルト)ウイスキーもその風土等の蒸留所の個性に違いを楽しむ嗜好品としての地位を得たという事だと思えるのです。

 つまりは趣味や道楽の対象に成るべく踏み出した・・・・ということなのでしょう。
 そして現代、シングルモルトはウイスキー出荷量の15%以上を占める様になり、各地にモルトバーが出来ていたり・・・。


 もちろん今という時代、ウイスキーや酒だけでなくほかの多くの物や商品も、趣味(収集、おたく)の対象として存在、あるいは消費されている訳ですが・・・。

 鉄道・車・音楽・映画・・・・キリが無いですが・・・・・。
 
 現代というものそうしたものかも知れません・・・・(いや、骨董とか絵画を考えると、けっこう古いか・・・・)、。

 そんな事を考える訳です。


 

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2017/04
26
[ #930 ]

禁酒法?

 先日どこかで目にしたのですが、禁酒法案的な物が検討されているとか・・・。

 少し前から東京オリンピックに向けて飲食店等における、或いは室内空間全てにおける禁煙法的なものが検討されていて議論が続いているという報道はしばしば耳にしておりましたが、続いて禁酒(飲酒規制)法案何て事にになりますと・・・・、バーや飲み屋は生きていけなく成りそうでして、結構深刻な状況なのかも知れません・・・・。

 
 以前にも書いたこともありますが、此処三十年程の禁煙ムーヴメントといいますか嫌煙ファシズムといいますか・・・兎も角そういった風潮、実は少々怪しいといいますか問題といいますか。
 そうした事を思っている私としては更に禁酒法的な物が検討されているとなると何とも生き辛い世の中になりそうです。

 禁煙法(健康増進法)に対する違和感何て事をいまさら書いてもせん無いことですし(何だか最後は結局、”私は煙草のにおいが嫌いです!”なんて感情論が出てきそうですし・・・・)ここでは書きませんが、更に此処に飲酒規制法なんて話にエスカレートしますとやはり如何な物か・・・・と思わざるを得ない訳でして・・・・。


 そう禁酒法やそれに類する議論は古代から多く行われて来ましたが、それがある種イデオロギー的(或いは政治的)な様相を帯びたのはやはり19世紀の西洋社会。近代の幕開けとともに・・・・とも思えま。更に云えば禁欲を是とするプロテスタンティズムの成せる業といいますか、近代進歩主義のやり方といいますか・・・・。

 またそれ以前、ヨーロッパに煙草が持ち込まれた割と初期に禁煙論を声高に唱えた著名人といえばエリザベス1世と記憶しておりますが、彼女存在の歴史的背景を考えますとやはりね・・・といいますか。

 更に正に進歩主義を国是としていると思える米国の1920年代の禁酒法・・・・(これがもたらした物、成立背景、功罪・・・)。

 更にその後、禁酒禁煙を強く唱えた著名人としては、何と言っても”A=ヒトラー”。
 ナチズム自体”国家社会主義”を謳っている訳ですからいわば進歩主義の延長線上にある訳ですし、またそこに強く溶出している優生学自体が正に近代進歩主義の典型とも思えますしね・・・。

 (そういえば学校教材にヒトラーの”マインカンプ”の使用の許可が閣議決定されたとか・・・・、これも煙草・酒の規制法案と同一メンタリティーの上にありそうで・・・・、気持ち悪いですな。)

 そうヒトラーが禁煙を推進した背景には優生学的思想が強く影響していますが、これの基になったのは所謂”ダーウィニズム”。 
 言ってみれば優生学という物は人類をより優秀な種に進化させようといった物でしょうが、言い換えれば”優秀で無い者は抹殺しても良い”という思想ですよね?そして其の基と成ったのがダーウィニズムの”弱肉強食”の理論。
 詰まり弱い物は食い殺されて当然・・・・という思想ですよね。
 もっと砕けた言言い方をすれば・・・・”勝てば官軍、儲けた者勝ち”という思想ですよね。

 いっちゃわるいけど、はっきり云って下品じゃないですか?

 
 やはり日本人としては(特に瀬戸内で育った私の様な人間からすると)平家物語にある・・・”祇園精舎の鐘の音、盛者必衰の理を表しけむ・・・”(諸行無常)という見方こそ日本的と思えますし、また惹かれる訳でして・・・・。

 また、違う言い方をすれば健康増進法(禁煙法)や禁酒法案、個人の健康欲を煽るばかりでして、それこそ個人が健康であることは政府に対する義務なのか?と突っ込みたくなりますね。

 それにそもそもそれらの議論には、酒・煙草といった嗜好品の持つ社交ツールとしての側面・文化面がそっくり抜け落ちている気がしている訳でして。

 社交、詰まり人と人との社会的交わりの助けとなる存在。知らない者同士が仲良くする助けとなる道具。
 酒や煙草には本来そうした役割、側面が強くあった訳ですが(故に古くは商家の店先には必ず煙草盆が備えられていた訳ですし、ハレの日の酒宴もそうしたものでしょう・・・)、翻って禁煙が声高に叫ばれる様になった頃から、世の中がギスギスして来たといいますか、会話がディベート的で優しく無くなって来たといいますか、下品に成ってきたといいますか・・・・。

 結局、禁煙や禁酒が声高に叫ばれるほど、個人個人の争いが増える気がするのですよね。
 
 或いは社会全体の争いも・・・・・。



 そうした面でも、禁酒とか禁煙(といった方向の行き過ぎた)思想、何だかね?とも思うわけです。

 特にバーは社交的空間ですから。
 カウンターの内側に立つ人間としてはやはり思うわけです。


 まあ相変わらずの戯言かも知れませんが・・・・。

 
 

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2017/04
10
[ #925 ]

今年も無事に・・・

 今年も無事花見を実施することが出来ました。
 参加してくださった皆様ありがとう御座いました。

 花も見事に咲き誇り&雨にも降られずと良い花見となりました。
 やはりバカナリヤの客様の日ごろの行いが良い故ですかね?(あるいは今年も強力な晴れ男&晴れ女の方の参加があった故か?)


 因みに今日はその片付け。

 そしてこれが其の残骸。


 残骸


 

 ざっと数えて、
 ・日本酒が 1升ビンX2本、4合ビンX6本、2合ビンX3本。
 ・ワイン系が  発砲物5本、赤3本、白2本    
 他、モルトウイスキー2本、ウオッカ1本、ジントニック、カンパリソーダ、りカール水割り、ビール少々、etc・・・・・・。
 といった感じですかね。

 全てが空になった訳では無いですが結構な量だと思います。



 因みに現場の雰囲気は・・・・。


 雰囲気  雰囲気2



 今年で17年連続の開催、もはや恒例行事。来年も実施できれば嬉しいです。


 

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2016/11
07
[ #881 ]

今年も・・・

 昨夜は予約制で営業、最近年に一度行っておりますワイン会です。

 今年のテーマはフランス物の単一品種縛り。(フランスで作られる)品種の特徴を再確認してみようということです。

 赤が、カベルネ メルロー シラー ピノ グッルナッシュ の5種。白が、シャルドネ S・ブラン ミュスカデ ゲブルツ ・ヴィオニエ の5種、他 メルローのロゼスパークリングにミュスカのスパークリング(ノンアルコール)という取り合わせを基本に実施。
 (他にも出ましたが・・・)


 003_201611071143523cf.jpg  009.jpg   因みにこれは準備中。



 しかしそこはバカナリヤ、勉強会的ではなく楽しくワインを飲みましょうという雰囲気で・・・・。


 何はとまれ無事実施出来ました、参加の皆様ありがとう御座いました。来年も行えると嬉しいです。
 

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2016/10
11
[ #873 ]

酒まつり 他

 今年の酒まつりも無事終わりましたね。
 来店下さった皆様ありがとう御座いました。

  

 拙店、酒まつり当日は明るいうちから営業をしている訳ですが、その前に街中を軽く歩くのがここ数年の私の行動。
 今年も少しだけ・・・・といいますか、今年はほんの少し。
 特に2日目はあまりの人出の多さに、とっとと店に戻って看板に火を入れました。

 初日が雨模様だった故か2日目に人出が集中したようで、酒蔵通り辺りは完全にキャパシティーオーヴァーに思えましたね(賀茂輝さんが閉められて人出がそちらに集中した面も有りますかね?)。駅の自由通路も完成した事ですし、そろそろ御建神社辺りを積極活用する時期では?等と勝手な事を思ったり・・・・・。


 閑話休題、街を軽く歩いて・・・・とは言いましても行く所は2日とも同じ。一つは開店以来毎年顔を出している場所、お世話になっています掛井酒店様です。

 掛井酒店


 そしてもう一つは「ラジカル」様。


 おそらくは11月頭に開店の立ち飲みバー。

 開店当初よりバカナリヤの馴染み客として長い付き合いの”T”様がオープンされるお店です。
 (頑張って下さい&皆様宜しく)



    ラジカル2



 西条にまた一つ飲み屋さんが増える訳ですね。


 因みに日本酒中心の立ち飲みバーという事になりそうです。

 で、酒まつりには試運転も兼ねて・・・・・・


 ラジカル


 という事だそうで顔を出して来た訳です。

 中々、モダンな外見に仕上がってますね。


 個人的にはそんな酒まつりでした。


 

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2016/09
13
[ #862 ]

金沢

 この日月とお休みをいただき、金沢まで行ってまいりました。

 在来線~新幹線~特急サンダーバードと乗り継いでの行程ですが、東広島からだと遠いですね金沢。
 一泊二日だと少々無理も感じる旅程ですがそこは貧乏暇無しなバーテンダー、これが精一杯という感じなのです。

 そこまでして何をしに金沢まで?

 
 はい、いつものこれです。







   舞




 そう10年程前ですかね?有る方のご尽力も有り、初めてこうした企画の旅を行ったのは・・・・。
 どうもそれ以来定番化致しまして、1年か2年に一度こうした事をさせていただいております。

 そして今回は念願の金沢です。

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2016/08
30
[ #858 ]

カクテルのはなし 5

 せっかくなのでカクテルのはなしをもう少し・・・。

 1920年代の禁酒法やモダニズム、ジャズエイジ等の影響を受け30年台初頭にはほぼ現代の様なスタイルのカクテルが完成したと想われる等と書きましたが、さて其の先は?といいますと・・・・。

 44年6月のDデイをへて米軍がヨーロッパメインランドに上陸~パリ開放~駐留といった流れの中、ヨーロッパにおいてカクテルが更に流行といいますか、完全にヨーロッパに定着したと想われます。
 戦後、キール何てフランス発信のカクテルが造られたりもしますので・・・・・。


 そしてその後はというと・・・、ある種転換点となるのが所謂トロピカル(オリエンタル・エキゾチック)カクテルの流行とではないのか?と個人的には想うのです。


 第二次大戦の混乱が落ち着いた頃から、そうしたカクテルが徐々に流行り始め・・・・。

 例えば、ソルティドックが造られるのが戦後まもなく、更に50年代にフローズンカクテル、その後、ピニャカラーダ等・・・・・、といった具合に。

 トロピカルカクテルとは言ってみれば、ラム等のホワイトスピリッツをベースに南国フルーツのジュース等を使い、クラッシュアイス等もしっかり使い(更に南国リゾートを思わせる色やイメージ、デコレーションがあれば更によし)といった形で、それまでのカクテルに比べ、フルーティーでライトキンキンき冷えていて・・・・・、といったタイプのカクテル。
 これが流行した背景や影響という辺り、考察の対象として興味深く思えるのです・・・・・。


 実は戦後、大戦の混乱が落ち着くのと期を一にして所謂”リゾートブーム”あるいは海外リゾートを目指す”旅行ブーム”といった物が流行した様に思えるのです。

 理由を考察すると長くなるのですが航空路線の発達や、開放された旧植民地の開発、米軍の保養地としてのリゾート地の建設、フランスのバカンス法改正・・・・等々、まあ色々考えられますが、なにはとまれ、リゾート開発が進み、其処を目指す旅行が流行するに伴い、そうしたカクテルも流行したのでは?と想われます。

 エッ?そんなブームが有ったの?ともいわれそうですが、やはりあったと想われます。
 例えば・・・・映画007シリーズ等にそれを感じられる訳です(余りトロピカルカクテルは出てきませんが・・・・・・)。

 62年の第一作がジャマイカ、更に2作目でイスタンブール~オリエント急行~ベネチア、その後も、スイスのスキーリゾートやマイアミ、バハマ、さては日本、カイロ、サルディーニャ、ブラジル、ギリシャ・・・・・、といった具合で、当時の欧米人に人気の観光地が見事にロケ地となっています・・・・・・。そう、いってみればこの映画のシリーズ、TVのOO温泉殺人事件といった二時間ドラマの英国版といいますか・・・・(勿論こちらが元祖ですが、流石はクック旅行会社誕生の国ですかね?)。
 まあ、リゾートブームを見事反映していると想われる訳でして・・・・・・。

 そして、わが国でも64年の渡航解禁、65年のJALパックのハワイ旅行の登場を嚆矢として70年代辺りから海外旅行が憧れの対象となり、それにつれトロピカルカクテルも流行・・・・といった仕儀になる・・・・・。(確かS社主催のトロピカルカクテルコンペが79年からだったですかね)
 

 それは兎も角、こうした事を背景にトロピカルカクテルの様な、いってみればライトで女性受けしそうな方向にある種カクテルが向い始めた様にも思えるのです(あるいは酒類全般かもしれません)。
 

 実はリゾートブームと平行しといいますか、その根っこに無意識的に有るのが健康ブームの様な物ともいえる気がします。
 それ故と想われるのですが、80年代くらいからNY等でもステーキとマティー二のビジネスランチが廃れ、代わりにビジネスマンにジョギングとミネラルウォーターが流行り始めたり・・・・。

 実はリゾートブームの根っこには、ある種の健康ブームも様な物や思想が内包されているのですよね。


 先に第二次大戦後リゾートブームが・・・云々・・・と書きましたが、実はクック旅行会社が誕生した19世紀には既にバカンスブーム、旅行ブーム、といった物が誕生しているのです。

 そしてこの時期には、海沿いのリゾート地やバカンス用地の開発がされています。そして、海水浴やハイキングといった謂わば健康的レジャー、自転車やスキーといったレジャー系スポーツ、都市部でのアスレチッククラブ・・・・等々といった物が流行しているのです(我が国でも大正から昭和初期にかけ海水浴やハイキング、船旅や観光旅行といった物が流行している訳でして・・・・)。


 これは何故か、あるいは何なのか・・・・・・。


 フランス革命をきっかけとして所謂”近代化”の波が世界を覆うわけですが、此処を転換点として価値観の転換も起こっていると想われるのです。

 少々極論かもしれませんが、それ以前は年配者の豊富な知識と経験に裏打ちされた「知性や知恵」といった物が尊敬され大事にされる時代であったのが(例えば我が国でも、上級役人等は老中とか若年寄とか、あるいは地域社会でも年寄り=知恵者・尊敬されるべき人、であったわけでして・・・・)、また謂わば人々に求められ目指されるものが知性だった訳ですが、それが近代化後のいってみれば新世界的アメリカ的時代においては、若くて健康的な身体や肉体こそが目指される物に変わった訳です。

 詰まりは、他者とも関係性や社会的知性よりも、個人の健康こそが重要・・・・・といった方向になった、あるいはそう喧伝される時代に・・・・・。

 (尤も、故に、あるいは逆説的に?社交界などでは知的で文化的会話が出来ることが重要視もされる事にもなった訳でしょうが・・・・・)


 実は現代的旅行会社の嚆矢ともいえるクック旅行会社、これを造ったクック氏は禁酒主義者であり、飲酒という不健康な楽しみ・遊びに変え、旅行という健康的な楽しみ・遊びを流行らせる為に会社を興したといわれていたり・・・・・。


 とまあこんな感じでカクテルの流行の背景を考えてしまう性質なのですが、結構重要な事ともおもえるのですよね。
 其の先に”今”という時代がある訳ですし・・・・・。


 長くなりました。

 

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