先日、あるお客(Ninja)様がこんな物を貸して下さいまして。

「キリン」という映画のDVDです。
一部の単車乗りには絶大な人気のコミックを原作に映画化された物です。
その割に私自身はつい4・5年前までその作品(コミック)の存在を知らなかったのですが・・・。
調度4・5年前でしたか、これまたあるお客(Ducati)様がこの原作コミックを貸して下さり読んだ覚えがあります。
その時の感想は「良く描いてる・・・」(結局、古本屋にて初めの数巻を買ってしまったので嵌ってしまったという事なのでしょう)。
で今回は有り難い事にDVDが回って来ました(本当に有りがたい事です)。
そこで、原作も含めての感想です。
この作品、特に映画にもなった物語の初めの部分。一体何を描いているのか?
それは(ある種の)単車乗りである事の止め方、終止符の打ち方ですかね?
納得の行く1日。あるいは最高の1ラップ?
勿論、人によっては何らかのレースのタイトル、あるいはトロフィーといった物でも良いのかも知れませんが、一寸違う気もします。
ある種の単車乗り(それこそ単車に跨る理由が”危ないから”というタイプ)にとっては、タイトルと言うより納得できる1日(1ラップ)と成りそうな気がします。
またその性故に、それはクラッシュという結末に非常に近い気もします。
そうしてみるとこの作品。
納得できる1日(ラップ)+大クラッシュ+かつ死なない。
という事で、その手の単車乗りのある種の理想を描いている様に思えます。
ここでふと思い出したのが以前読んだ(また映画化もされたのでそれも観た)「リービング・ラスベガス」という小説。
この小説、アルコール依存症の主人公がアメリカ国内では唯一24時間酒が飲める街”ラスベガス”へ行き、そこで仲良くなった娼婦に見取られつつ、ひたすら酒に溺れて死んでいく・・・といった内容なのですが、もしかするとそれはそれで、アルコール依存者のある種の理想形を描いているのかも知れません(私は、そんな死に方したくないですが・・・)。
しかし娼婦(母性溢れる女性)に看取られつつ、アルコールの酔いに思考停止(麻痺、逃避)し乍死んでいくって、正に(アル中)男の甘えではないのか?甘ったれたマスターベーションでは無いのか?
そうした印象でした。
そうなるとこの”キリン”という作品も、もしかするとある種の単車乗りのマスターベーションでは無いのか・・・?
そう考えると、私自身かなり耳が痛いです(どちらかと言えば、そちらに近い単車乗りでしたので・・・)。
(以前、このブログに
こんな事も書いた気が・・・)
しかし物事、突き詰めると最後は主観(マスターベーション)なのかも知れませんし、また人間は結局のところ一人で死んでいくしかない存在と言う見方も出来ますし・・・。
そこでこのキリンという作品。少なくともリービング・ラスベガスの主人公の様に女性に看取られる事を望んでいない以上、根本的に異なる。あるいはより自己完結的とも思えそうです・・・・。
唯、もしかすると”でか尻女(ポルシェ)”がリービング・ラスベガスの娼婦である。と言う事も言えそうで・・・。
相変わらず話がくどくなりましたが・・・DVDですよね。
観てみました。
原作にかなり忠実な造りといった印象(好きな人たちが造ったという印象)。
(またそれ故に、哀しいかな原作を越えられない定めを受け入れざるを得ないのかも知れません)
また恐らく観た方全員が高速道路のシーンのスピード感不足は言われるとは想います。
唯、現在の我が国の社会情勢・道交法等考えますと頑張った撮影だと想います。
雰囲気は有ると想います。
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