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2012/11
02
[ #434 ]

戯言 11月 (世の中荒んでる?)

 何となくですが、少しばかり世間が荒んで来ているのでは?と感じます。

  新聞等の報道で陰惨な事件を多く目にする故かも知れません。大津の件以来続くいじめの事や、最近目にする尼崎の事件、火事・殺人etc。
 報道されない事件も多いでしょうから、実際に昔に比べ陰惨な事件の件数が増えているのかどうかは確定は出来ないですが、それでもやはり何となく世間の空気がギスギスしている様な気がするのです。

 そういえば、先に触れた尼崎の事件の報道を耳にして思い出した本が一冊。


 確か題名は 「消された一家」。
 2002年に発覚した北九州周辺の連続殺人事件のルポルタージュといった内容の本でした。

 現在、尼崎の事件は断片的な報道ばかりで実際にどういった事件であるのか良く判らない状況ですので、現実に2つ事件にどれ程の類似性があるのかは判りませんが、思い出したのです。
 

 読んでいて非常に不快な気持ちになる本で、読まれることは余り進めませんが(それは著者の問題では無く、事件の内容、犯人の人格・行動に拠る物です)、その分印象に残っています。

 その印象とは、この事件の首謀者は何故こんな事件を起こせるのか?という事。


 ちょっと考えてみますと・・・・・。 
 この犯人の行動原理は”楽して金を稼ぐ事”、しか無いのでは?と思える事。言い換えれば損得。或は”金額というスケール(価値基準)”しか無いのでは?という事。(他に支配欲求=詰まりは本質的暴力性)


 こう書きますと「楽して儲けようとして何が悪いんだ!!」なんてクレームを付けられそうです・・・。

 確かに「楽して儲ける事が全てだよね」とか「世の中金が全てだよね」等と人前で語る人が増えて気がします。世の中荒む筈ですね・・・(豊田商事事件辺りが転機か?)。
 
 しかしその感覚と、この手の事件を起こす人間の感覚、紙一重な気がします。



 恐らく人類(ホモ・サピエンス)は複雑で多様な言葉を獲得した事に拠り多くの観念や内省、悩み、世界観、周囲に対する多様な見方・・・等々も同時に獲得したのでしょうが、その多様なる観念、価値観こそある面人を人たらしめている様にも想えますし、文化の正体の様にも思えます。

 また多様な視点を獲得した事、その辺りが人類繁栄の鍵であった様にも思えます。


 例えば、仁・義・礼・智・信・忠・孝・悌、他にも、美・優・秀・善・理・・・。幾らでも出てきます。
 こうした価値観を創造する事に拠り、人類は無益な争いを減じ、社会を築き繁栄して来たのでしょう。


 またこういう見方も出来るかも知れません。

 3次元空間に有る1つの点、それを通過する直線は無限に想定出来る様に、物事の見方は無限に想定出来る。
 (価値観って言い換えればベクトルでしょうし)
 その多様な見方が出来る能力がもしかすると知性の正体、或は人の魅力とか器とかでは無いのかと・・・?


 それを損得という一つのベクトルのみで見るという行為。

 無限に設定出来る3次元方程式を、単に一つの基準(例えばZの絶対値)のみに矮小化してしまう。

 人には優しくしなければいけません・・・。 で、それで幾ら儲かるの?
 葬式はしなければいけないよね・・・。   で、それで幾ら儲かるの?
 
 等々。

 こんな感じですかね・・・。


 まあ資本主義ってこんな物かも知れませんが・・・。
 (だからって共産主義が良いなんていいません。~主義って苦手です。結局、物事を一つの見方に矮小化してしまいますものね・・・)


 
 唯、此処にこんな事を書いてどうなるの?と言われると答えは無いのですが・・・。

 こうした物事(自分の力でどうしようも無い事)に捕らわれ過ぎると、結局、身動き出来なくなるのも事実。

 眼の前の生活、現実に即した行動をしないと、何一つ進みませんし・・・。

 私だって食べなきゃ生きていけない訳で・・・。
 (この食べなきゃ生きて行けないという現実、苦労を、”生”の苦と言うのでしょう) 

 かといって、目先の金儲けばかりに捕らわれ過ぎますと、心が荒みますしね・・・。
 また、そういう人ばかり増えますと世が荒む・・・。   1行目に戻る、   。(笑)


 結局は”塩梅” なのでしょうね・・・。
 これが中々難しいのですが・・・。


 何だか尼崎の事件の報道を聞いて暗くなってしまいました、相変わらずの戯言ですので聞き流していいただければ・・・・。
 

 ますた


 
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2012/11
05
[ #435 ]

文珍独演会 他

 個人的には年中行事の感も有る「桂文珍独演会」、今年も聴きに行って参りました。

 
 今年のメイン題目は「帯久」という上方落語。最近講座に掛る事も殆ど無い古いお話だそうで・・・。
 ここ数年、ほぼ毎年聴きに行かせていただいていますが、文鎮師匠、毎年何らかのテーマで一年間活動されていらっしゃる様に想えます・・・。

 
話芸復興



 それからついでと言いますと語弊がありますが、こちらにも寄らせていただきました。

 企画展示


 広島大学ホームカミングデー企画、
 ・昭和の造船教育者 濱本博登  広島大学文書館
 ・古典の日           図書学術企画グループ


 また、図書館も歩かせていただいたり。図書館や古本屋、私の好きな空間です。


 濱本博登展、興味深かったです。

 

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2012/11
09
[ #436 ]

大分県

 例年この時期は年末営業に備え気力・体力の回復を図ると同時に見聞を深める為・・・等と称し(嘯き?)小旅行に出かけることが多いのですが、今年もドライブがてら出掛けて来ました。

 向かった先は大分県。
 色々と興味を惹かれるものが物が多くありまして・・・。

 先ず目指しましたのは、中津から国道212で耶馬渓辺りをドライブ・・・紅葉を愛でる事が出来れば・・・、という算段。

 しかし紅葉には少々早かった様子・・・。また、紅葉と言うよりは黄葉と言いたいような植生に思えました。
 それ以上に気に成りましたのが、この夏の豪雨被害。
 いたる所で河岸が崩れ、橋が壊れ・・・・。国道も復旧工事の片側交互通行が多数。
 痛々しさに眼を奪われのんびりと紅葉を愛でるという気分には成れなかったです。


 そうして”日田市”に到着。

 先ず探したのが「洋酒博物館」と言う場所。此処が第一目的。

 これが持って行った少し古めのガイド本を頼りに探しますと・・・わかり辛く。更に漸く到着致しますと、責任者の方は13時にならないといらっしゃらないとか・・・。


 で、何はとまれ先に日田市の豆田地区の街並みを散策・・・。思った以上に雰囲気の有る街並みで嬉しいです。

 先ず目指したのはこちら・・・。


 旧・豆田見番

 旧・豆田見番の建物。
 古いガイド本では、豆田見番資料館となっていましたが現在は閉鎖中、建物のみが残るばかり。色町・花街的な物を観光資源とするのはやはり難しい面が有るのかも知れません・・・。


 しかし、隣にはこんな建物も・・・。

 洋館建築

 見事な洋館建築。こうした建物も惹かれます・・・。


 その後、感じの良い中庭のある蕎麦屋さんで昼食~薫長酒造の資料館や日本丸館を見学させていただきました。

 薫長酒造 薫長酒造  日本丸館 日本丸館の展示物

 日本丸館の特別展示は当主の金婚式のしつらえだそうですが、この写真の器、幅が4尺も有りそうな物で、鯛の姿造りを盛るための物だそうですが・・・。
 山奥に有る日田市に、この器に似合う鯛を取り寄せていたという事なのでしょうね・・・。



 そうこうしているうちに13時を過ぎまして、再び洋酒博物館に行き責任者の方にお会いいたしますと・・・。

 「博物館、1年半ほど前に市内に移転したのですよ」とのお話・・・・。

 何とまぁ! (チャンと下調べしとけよって事ですね・・・、それより、そろそろカーナビを買うべきか・・・?)

 後悔しても仕方ないので、パンフレットを戴き、丁寧に道順も教えていただき、いよいよ待望の博物館へ・・・。



 洋酒博物館


 内に入りますと・・・。
 私の様な職業、また洋酒好きと致しましては唯々嬉しいの一言です。

 古い劇場の建物を改装した内部に洋酒の瓶が数え切れないほど、更に洋酒関連のノベルティー・グッズは更に多量に。スペースの中央には昔のニッカ九州工場のスティル・ポットが鎮座しています。

 大正期のガラス窓の嵌った引き戸を挟んだスペースには、日田杉のカウンターを使ったBARスペース。
 反対側の裏手には劇場時代の楽屋が3部屋残されてあるそうで、この博物館スペースを使ってライブ等が行われる事もあるそうで・・・。

 全体的には、ややカジュアルなアメリカ的空気を感じます。
 実は私、アメリカ的カジュアルなBAR、少々苦手なのですがこの空間は最高です。

 兎も角オーナーの洋酒に対する愛情が空間全体に溢れています。
 日本の財産と言いたいですね。

 確かに個人の方がされている博物館なので、公共の物に比べると収蔵品の管理とかコンディションの面で問題も有るやも知れませんが、それも雰囲気!

 兎に角洋酒好き、BAR好きの方は1度訪れられると良いですよ。

 博物館内部  併設のBAR


 時間の都合でゆっくり出来なかったですが日田の町、他にも焼酎のいいちこの資料館、サッポロビールの日田工場のビジターハウス何て物も有りますし。豆田の街並みも近世からの連続性を感じさせられる空間。
 機会が有れば日田泊にてゆっくりと再訪したいですね。



 そこから、宿泊地に移動・・・。


 由布岳

 湯布院です。


 ホテルに入る前に少しばかり街中を散策。湯の坪街道は人・人・人。
 まあ紅葉シーズンですしね(ホテルの方にお聞きしますと、それでも少ないそうです)・・・。
 
 ホテルでは早々にダウン、運転しっぱなし、歩きっぱなしでしたから・・・。
 因みに大浴場の湯はアルカリ単純泉、例のヌルヌル感のしっかりと有る良いお湯でした・・・。


 
 翌日、先ず向かったのは”岩下コレクション”。
 此処も個人の博物館。1階は昭和の物品が色々、2階にはオートバイのコレクションがあります。
 当然私の目的は2階。


 岩下コレクション  ドカティ試作V4エンジン こんな感じです。

 此処も洋酒博物館同様に個人コレクションという事でゆるい感じの展示ですが、50年代の国産車(4大メーカーに統合前)が多数展示して在ります。外国車も興味深い物が多いです。写真のドカティ等・・・。

 オートバイ好きにはたまりません。
 
 また湯布院の街中には自動車博物館なんて物も。大分の方、古い物を捨てられない(大事にされる・収集される)方が多いのですかね?


 その後、湯布院で買い物街や紅葉、喫茶店等を楽しませていただいた後、海岸線に移動・・・。

 車を止めたのは此処。


 かんたん遊郭路地  かんたん妓楼建築

 大分のかんたん遊郭の跡です。(ついに私の趣味全開です)


 古い妓楼建築が数軒残っていて、昔の名残を留めています。



 更に其処から別府市の浜脇地区に移動。
 此処は有る程度再開発も進んでいますが、1丁目2丁目辺りに”らしい”建物が残っています。

 訪れた時は調度 ”別府現代芸術フェスティバル2012「混浴温泉世界」” というイベントが開催中。浜脇地区も会場の一つになっていまして、その展示の一つ「浜脇の長屋」という展示を訪れる事に・・・。(此処が浜脇地区の受付にもなって居る様で・・・)

 こんな展示でした。

 混浴温泉世界PROJECT01 浜脇の長屋

 古い長屋を再生しアート空間として有ります。他に古い貸席(遊女屋)の建物を再生した展示も・・・。

 またこの受付で、古いゼンリンの住宅地図のコピーを見せていただいたりもしました。
 (因みにゼンリン、大分県が発祥だそうです)
 当時の貸席等の場所がしっかりと記載されていました(コピーして貰えば良かったな)。


 しかしこのプロジェクト、他にも元ストリップ劇場を使ったりと、別府の色町の面も隠さない感じですね。

 また浜脇のクアハウスの中庭にはこんな掲示も・・・。

 看板


 残っていた建物はこんな感じ・・・。

 浜脇妓楼建築  浜脇2丁目辺り  カフェー建築


 結構満足しましたので、其処から車であえて細い路地裏を通ってホテルの駐車場へ・・・。

 別府、古い建物がかなり残っています。
 古い木造3階建てや路地裏に惹かれる私としては、別府の町はそのまま博物館と言いますか、天国ですな・・。
 兎に角別府の町、雰囲気です。明治末から大正・昭和にかけ賑った近代歓楽地の空気が感じられます。

 その手の建物を一々写真に納めるのも辛く。(20年近く前のオンボロデジカメでは、また儘ならず・・)
 しいて挙げれば・・・・


 のれん  旧・貸席、鈴屋の暖簾。

 建物は

 旧・貸席鈴屋 現在はcafeとして営業。
 

 勿論、別府にも再開発は訪れているようで、この建物も近々取り壊しとか・・・。

 不老泉

 公共温泉、不老泉。跡には商工会議所の建物が建つとか・・・・。



 で温泉は?といいますと・・・。
 夜は街を散歩の後、BARで少し飲み早めに就寝。次の日早起きしてこちらで・・・。

 竹瓦温泉

 良いお風呂でした。



 更に次の日は熊野磨崖仏~豊後高田の街並み~宇佐神宮経由で帰投・・・・。
 少々開店時間を遅くしてしまいました・・・申し訳無い。
 

 しかし体力の回復と言うよりは、体力を消耗しに行った感じですね・・・・。
 


 ますた 
 
 

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2012/11
12
[ #437 ]

一寸したイベント

 昨夜は店で、予約制の一寸したイベント。
 テーマは「たまにはウイスキーの飲み比べをして見ませんか?」


 グラス  グラス2

 ご参加下さった皆様有難う御座いました。また予約制の営業という事で入店できなかったお客様、ご迷惑お掛け致しました。

 バカナリヤらしく少し緩めの遣り方で、余り勉強会的にはしませんでしたが・・・気が向けばまた来年、何か実施るかも知れません。その節はまた宜しくお願い致します。


 話は変わりますが・・・。明後日14日の水曜日の深夜12時(15日木曜日の午前零時)、今年のボージョレ・ヌーヴォーの解禁。
 例年通り、少しだけですが仕入れる予定。
 お気が召せば・・・・。

 
 

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2012/11
14
[ #438 ]

キリン

 先日、あるお客(Ninja)様がこんな物を貸して下さいまして。


          キリン

 「キリン」という映画のDVDです。


 一部の単車乗りには絶大な人気のコミックを原作に映画化された物です。
 その割に私自身はつい4・5年前までその作品(コミック)の存在を知らなかったのですが・・・。

 調度4・5年前でしたか、これまたあるお客(Ducati)様がこの原作コミックを貸して下さり読んだ覚えがあります。
 その時の感想は「良く描いてる・・・」(結局、古本屋にて初めの数巻を買ってしまったので嵌ってしまったという事なのでしょう)。

 で今回は有り難い事にDVDが回って来ました(本当に有りがたい事です)。



 そこで、原作も含めての感想です。

 この作品、特に映画にもなった物語の初めの部分。一体何を描いているのか?
 それは(ある種の)単車乗りである事の止め方、終止符の打ち方ですかね?
 
 納得の行く1日。あるいは最高の1ラップ?

 勿論、人によっては何らかのレースのタイトル、あるいはトロフィーといった物でも良いのかも知れませんが、一寸違う気もします。
 
 ある種の単車乗り(それこそ単車に跨る理由が”危ないから”というタイプ)にとっては、タイトルと言うより納得できる1日(1ラップ)と成りそうな気がします。
 またその性故に、それはクラッシュという結末に非常に近い気もします。


 そうしてみるとこの作品。
 納得できる1日(ラップ)+大クラッシュ+かつ死なない。
 という事で、その手の単車乗りのある種の理想を描いている様に思えます。



 ここでふと思い出したのが以前読んだ(また映画化もされたのでそれも観た)「リービング・ラスベガス」という小説。

 この小説、アルコール依存症の主人公がアメリカ国内では唯一24時間酒が飲める街”ラスベガス”へ行き、そこで仲良くなった娼婦に見取られつつ、ひたすら酒に溺れて死んでいく・・・といった内容なのですが、もしかするとそれはそれで、アルコール依存者のある種の理想形を描いているのかも知れません(私は、そんな死に方したくないですが・・・)。

 しかし娼婦(母性溢れる女性)に看取られつつ、アルコールの酔いに思考停止(麻痺、逃避)し乍死んでいくって、正に(アル中)男の甘えではないのか?甘ったれたマスターベーションでは無いのか?

 そうした印象でした。



 そうなるとこの”キリン”という作品も、もしかするとある種の単車乗りのマスターベーションでは無いのか・・・?
 
 そう考えると、私自身かなり耳が痛いです(どちらかと言えば、そちらに近い単車乗りでしたので・・・)。
 (以前、このブログにこんな事も書いた気が・・・)


 しかし物事、突き詰めると最後は主観(マスターベーション)なのかも知れませんし、また人間は結局のところ一人で死んでいくしかない存在と言う見方も出来ますし・・・。
 

 そこでこのキリンという作品。少なくともリービング・ラスベガスの主人公の様に女性に看取られる事を望んでいない以上、根本的に異なる。あるいはより自己完結的とも思えそうです・・・・。
 唯、もしかすると”でか尻女(ポルシェ)”がリービング・ラスベガスの娼婦である。と言う事も言えそうで・・・。



 相変わらず話がくどくなりましたが・・・DVDですよね。

 観てみました。

 原作にかなり忠実な造りといった印象(好きな人たちが造ったという印象)。
 (またそれ故に、哀しいかな原作を越えられない定めを受け入れざるを得ないのかも知れません)
 
 また恐らく観た方全員が高速道路のシーンのスピード感不足は言われるとは想います。
 唯、現在の我が国の社会情勢・道交法等考えますと頑張った撮影だと想います。

 雰囲気は有ると想います。



 

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2012/11
17
[ #439 ]

OSCAR PETERSON

ジャズピアノの早弾きと言えば・・・。


          TRISTEZA.jpg

 「TRISTEZA」  OSUCAR Peterson trio on piano


 見事な早弾きのピアノ演奏のアルバムです。

 しかも超絶早弾きにも関わらず、これが押し付けがましく無いのです。流暢と言いますか、清廉と言いますか。

 ジャズピアノの早弾き。或はジャズピアノに限らず楽器の早弾きって(或は会話での早口の場合)、一歩間違うと押し付けがましい印象に為ったり、鬱陶しく聞こえたりする気がしますが、このアルバムはそうした面を感じさせません。

 そんな訳で、店でもよく流しています。
 押し付けがましく無いので流し易いのです(バカナリヤがコテコテのジャズバーであれば、また話が違うのかも知れませんが)。


 しかし、このアルバムからそうした印象を受ける理由は何なのか?

 一つはピーターソンの圧倒的演奏テクニックである事は間違いない様に思えます。
 そして他のメンバーとの調和。
 また個人的には、もしかするとピーターソンのその人となり、その優しさに有るのでは無いかとも思います。
 まあピータソンに限らず昔の黒人ジャズミュージシャン、優しい性格で無いと生きて行けなかったのかも知れませんが(サッチモの演奏・歌声にも優しさや、人の良さが溢れている気がするのは私だけでしょうか?)、何はとまれそうした印象を受けます。
 またその性格がプロデューサーとしての活躍にも繋がっている様にも思えます・・・。


 唯、同時にピーターソン。その優しさ、或は押し付けがましく無い演奏故にかモダンジャズ好きの方々にはいまひとつ評価され無い様にも感じます。

 確かにジャズと言う音楽、エンターテイメントと同時に芸術性と言う事も良く言われていますが、確かに芸術作品とした見方をした場合には押し付けがましいさが価値・個性として評価される面が強いですしね。

 ビンセント・ファン・ゴッホの描いた油絵作品なんて眩暈がする位押し付けがましい印象ですし、また其れ故、近代以降最高の画家として評価されその作品価格もそうした位置にあるのでしょうから。


 色々書きましたがこのアルバム、うちの様な何の変哲も無いバーでは流しやすく良く掛けています。






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2012/11
21
[ #440 ]

パノラマ地図と旅展

 こんな物を観て来ました。   


       パノラマ絵図展


 1年半程前に三次の歴史民俗資料館で観させて頂いたこちらの展示

 鳥瞰図 鳥瞰図展

 と恐らくは同方向の展示であろうとは思い、再度出かけるのも如何な物かとは想いはしたのですが、好みも展示ではありますし今シーズンの乗り納めも兼ねという事で行ってみました。

 場所は、鞆の浦歴史民俗資料館。



 いざバイクに跨り家を出ますと結構路面がウェット。
 前日は雨天と言う事もあり、それも想定していつもより少し遅めの出発にはした心算でしたが、日陰はウェットな部分がちらほら、という事で山間部廻りのルートは止め幹線道路中心で行く事に。


 エンジンの吹けがいまいちと言う事もありこちらに立ち寄り・・・、


 三原  三原市歴史民俗資料館

 駐車場でバイクの微調整(出発前にして置けよって・・・)と共に、館内も見学させて頂きました。

 感想は?といいますと・・・・、面白い展示物も有るのですが、三原市も予算が苦しそう・・。といったところですかね。



 そこから鞆の資料館に・・・。


 前回拝見しました三次の展示とほぼ同内容か?と想像していたのですが、同一の展示物は1/3程度。
 展示の副題に  ~鳥瞰図と観光絵はがきを楽しむ~  と有りますように鞆周辺の観光絵葉書等の展示も有ります。

 展示図録も魅力的に想え思わず購入(バイクに積めるか心配でしたがギリギリ何とか・・・)(店の本棚に置いておくこころづもり)。
 

 その後少しだけ鞆の街並みを散歩、こんな物を見つけました。


 仏像

 旧、荒磯(有磯)町辺りの小さな祠に安置された仏像。何とも惹きつけられる雰囲気です。

 鞆の街、来る度に何か発見出来る町に思えます。



 折角なので阿伏兎の観音様にもお参りする事に。

 阿伏兎観音

 広重等の浮世絵そのままといった佇まいですね。

 楼閣(大悲閣)から瀬戸内の海を眺めているだけで、何とも言えず気持ち良いのです。ある種の空気を感じる場所です。

 またこの大悲閣の内部、子安神と言う事もあり、こんな感じです。

 おっぱいがいっぱい  


 
 そんなこんなで良い時間にも成り、帰途に。
 帰りは山間部のルートを選択。

 いい気持ちで走って帰りました。


 

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2012/11
23
[ #441 ]

試飲&セミナー

 広島市内で開催のワイン試飲会&セミナーに顔を出してきました。
 某インポーター様主催の物です。


 テーマはブルゴーニュ。
 ブルゴーニュの物、ほぼオンリーです(他、シャンパーニュが少々)。

 ピノが約40、シャルドネが10余り。他発泡系が10種。


 会場の雰囲気は

 会場


 
 しかしこうした試飲会は嬉しいですね。

 色々と比較試飲が出来ます。
 造り手、土壌、格、ビンテージ・・・・。
 ありがたいです。


 テイスティング


 チャンスが有れば店でもこうした試飲会(飲み会?)を実施って見たいですね。

 ブルゴーニュのピノオンリーとか。シャブリ&牡蠣の会とか・・・・。


 その折は、また宜しくお願い致します。

 

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2012/11
25
[ #442 ]

中国の酒のはなし

 前回、日本の酒の嚆矢に付いて色々と下らない事を書きましたが、アジア周辺の酒となるとやはり中国の酒に付いても考えてみたく成る訳でして・・・。


 中国周辺でも初めに人類が口にした酒は果実の醸造酒(ワイン)で有ろうと考えられる訳ですが、それほど定着した感は無いですよね・・・。
 時期や場所に拠り飲まれたり珍重されたりという歴史は有る様ですが、少なくとも近現代その印象は無いです(尤も、最近ではかなりの量生産もされ、ニューワールドのワインの一つとして市場にも出回り始めている様子です・・・)(しかし、中国のワインをニューワールドとするのは語感として面白いですね)。


 その後、古い時代から中国で飲まれていたのは、恐らく穀物(雑穀)を原料とする醸造酒。
 となるとビールですか?と成りそうですが・・・。一寸違うようです。

 メソポタミアやエジプトで古くから飲まれていたビールは、麦を麦芽とし糖化し(麦角菌を使い)発酵させた物。それに対し中国古代の酒は、キビや粟を麹を使い糖化し造られた物であるという事。

 では、中国で文明が何時頃からどの辺りで起こったか?
 そうした事とそうした酒の誕生はほぼイコールでしょうから・・・。


 一般的に言われるのは殷(商)の時代。(夏という説も有るでしょうが)
 地域としては黄河流域。言ってみれば、北の地域。
 そして北の地域故、南方系植物の稲では無く、キビ等。(麦の栽培に関しては、かなり歴史が下るようで)


 そして、麹菌の利用。
 実はこの麹の利用がアジアの穀物酒の特徴と思えるのです・・・。

 何故そうなったのか?


 やはり、環境なのでしょうね。

 料理全般にも言える事だと思えるのですが。

 例えば我が国は、他国に比べ水に恵まれた国、質量共にですよね。それ故煮るという調理法が発達し易かった、或は出汁を取るとか。

 それに比し中東~西洋ではそれほど水が豊富でない。故にオーブンが発達する。或は油(オリーブオイル等)を使う調理法が発達する。

 で中国ですが、ここは他と比べ”蒸す”という調理法が主流だったと想像出来るという事。

 勿論現在の中華の調理法、多岐に亘っていると思えますが、やはり他地域に比べ”蒸す”という調理法の比重が多い気がするのです。


 そして麹菌(黴類全般)は蒸した穀物で繁殖しやすい。
 日本酒だって米を蒸し麹菌を使いますし、蒸して搗いたお餅って黴易いですよね。

 この麹の利用こそが東アジア文化圏の酒(他の保存食も含め)の特徴だと想えるのです。

 そしてそのルーツは古代の黄河流域であろうという事。

 そんな事を想います。
 

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