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2016/01
04
[ #787 ]

DODOITSU

 この時期、しばしばバカナリヤの店内でかかっているアルバムです。


             都々逸


 「江戸好み ご存じ〆 都々逸 決定版」  鶴賀須磨之輔 他

 

 バーのBGMが都々逸ってのは如何な物か?なんて声が聞こえそうですが、これが結構合うのです。
 適度に聞き流せるといいますか、耳に引っかかり過ぎなくて良いのです。
 それにこの適度なゆるさ(リラックス感)と緊張感といったもの、結構バーの空気に合うのです(そう思っているのは私だけかも知れませんが・・・・)。

 特にこのアルバムの初めに収録されています都々逸が、

 ・七福神 中に女は 弁天一人 誰が乗るやら 宝船~
 
 とか

 ・門に立てたる 女松に男松 中を取り持つ 注連飾り ~

 といった感じでこの時期にもぴったり。そこでついつい流してしまうのです。


 三味線が習ってみたくなるアルバムでもあります。

 
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2016/01
07
[ #788 ]

勝手なる考察 3

 少々しつこいですがまだ書きます。昨年のこの展示を観ての考察。

 戦前、大正から昭和一ケタ台にモーターサイクルレースが盛んだった広島市周辺、日中戦争泥沼化に拠り開催されなくなり、その後は原爆投下~敗戦。市内一面焼け野原となるものの昭和21年には有志が集まりレースが開催され、その後恐らく昭和24年頃からはオートレースとして開催されていたものが、それも昭和34年を最後に開催されなくなる。

 では何故この時期に開催されなくなったのか?

 相変わらず素人の勝手な考察ではありますが・・・・。


 勿論、その理由は色々と推察出来ます。
 例えば、昭和27年には宇品に競輪場が開設されたとか、同29年には宮島競艇が開設され・・・何てことも一因でしょう。
 唯私としては、重要な要素としてその昭和30年代という時代の空気、時代風潮といった事を考えてみたくなるのです。


 では、昭和30年代とはいかなる時代であったのか・・・・。

 昭和30年の秋に米国主導で保守合同が行われいわゆる政治の55年体制が始まるのですが、これを切っ掛けに日本に急速にアメリカ文明が浸透していき、日本のさまざまな面がアメリカ化していった時代では無いかと思えるのです。
 例えばTVの普及とそこで流されるアメリカ的な物というのは良く語られますが(ホームドラマ・ハリウッド映画・プロレスもアメリカ由来でしょうし・・・・・)、全体としては、いわば民主主義という物・言葉の浸透、日本の法治国家化、ともいえるかも知れません。


 民主主義の浸透および法治国家化・・・・何て書くと良いイメージが強いですが(といいますか、それのどこが問題?なんていわれそうです)、物事全て良い面も有れば悪い見方も出来る訳でして・・・・・。

 例えば、民主主義、言ってみれば議会(立法府や内閣)で成立すれば、どんな悪法でも施行されるシステムともい得る訳でして、ナチス政権だって民主主義に則り誕生した訳ですしね?
 また法治国家化とは、法律を絶対視しそれに人々を従わせる支配するシステムともいえる訳です、所謂”法の支配”(何だか昨年良く耳にした気も・・・・・)というやつですね。


 閑話休題、それによって昭和30年代、わが国ではどういった変化が起ったのか・・・・?


 旧来(江戸以前)の我が国は基本的に、村や町といった地域はそこの自治組織によって運営されていた側面が強く、其の当たり幕府等の行政は余り介入しなかった、といいますか、自治に任せていたと言われています。
 言い換えれば、地域の枠組みが強固であったともいえそうです。
 そして、各村や地域にはそれぞれに”ハレ”の日や行事が有り、存在感を持っていた訳ですが・・・・・。

 それは例えば・・・・・、岸和田の”だんじり”や博多の”山笠”の様ないわば競争系の物であったり、伊予の太鼓祭りや広島県では幸崎に残る布団だんじりのような喧嘩みこし系の物であったり、西大寺や宮島の玉取り神事の様な裸まつり系であったり、また地域や地方に拠っては、闘牛や競馬系の物であったり・・・・・。
 また、そうした祭りが盛んでない地域では、盆踊りで近所の若衆連同士が喧嘩的な事をしたり・・・・と。

 どちらにしろ、怪我人が出るような(或いは場合によっては死人が出るような)荒っぽい行事が”ハレ”の行事として行われていた訳でして・・・・。

 また、そうした行事には”夜這い”という風習が付いて廻っていたり・・・・・・。


 例えばその夜這い、地域の作法にしたがって行われる訳ですが何時の時代でも無作法な輩はいる訳でして・・・・・、たまに揉め事が起ったりもする・・・・。
 で、そうした場合どういった対処がされるかといいますと、村の自治組織(座)等で話し合いが行われ、地域の仕来りや慣習に基づき落としどころが探られる・・・・・。
 荒っぽい祭りで怪我人等出た場合も同様に、地域の仕来りに拠って解決される、他地域との揉め事も地域に代表同士の話合いで落としどころが探られ解決が図られる・・・・。
 といった事が殆どでしょう。


 それがこの昭和30年代前半に急速に変わり始める訳です。


 例えば夜這いで揉め事になった場合・・・・、婦女暴行罪・強姦罪といった形で行政(警察)や司法が介入する様になる訳です。また、そうした解決法が推奨される・・・・(これが所謂法の支配ですな)。
 これに拠り、多くの地域でこの時期に夜這いの風習が廃れる・・・・・。

 また、荒っぽい祭りで怪我人や死人が出た場合(たしか昨年の岸和田のだんじりでも一人亡くなられた筈)には主催者に対し、業務上過失致死傷罪で捜査が入る・・・・何て事になり・・多くの荒っぽい祭りが、大人しくなる方向にも向かい始める。
 (どちらが良いとか悪いとかではなく)


 一寸考えすぎ・・・・?
 しかし、昭和31年に成立し33年に完全施行された売春禁止法等はその象徴とも言えそうで(また遊郭のはなしかよ・・・・・)、この時期急速に日本にアメリカ化(プロテスタントイズム)の浸透が政府主導で行われたのは現実でしょう。



 さてそれが広島のモーターサイクルスポーツと何の関係が?といわれそうですが、あの展示のパンフレットの写真。昭和34年のレースの写真。会場が可部高校のグラウンドなのですよね・・・・。
 この状況でもしバイク同士が接触クラッシュなど起こして観客席に飛び込んだ場合(写真を見る限り柵すら設けれれていないようです)当然主催者の刑事責任が問われる事態となる訳でして・・・・。


 結局そうしたこの時代の風潮として開催は断念せざるを得ない事態に陥ったのが大きいのでは考える訳です。


 (これは4輪の話ですし後の時代の話しですが、1974年(昭和49年)の富士での大クラッシュや1977年の富士でのF1の1コーナーの事故、1983年富士の最終コーナーでの高橋徹の事故・・・・・等々、どれも警察が介入した記憶が。)


 そんなこんなで、(ヨーロッパの様な)モータースポーツという物・文化。中々我が国には根付き辛いのかも知れませんね。

 
 

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2016/01
11
[ #789 ]

昨年後半に読んだ本から

 昨年も図書館や古本屋を主たる入手先として、グズグズと本を読んで暮らしていた気がします。
 その中から少々印象に残った物を何冊か、小説をメインに・・・・・。


 先ずはこの本。


  窪 美澄

  「ふがいない僕は空を見た」   窪 美澄

 
 あるお客様のお勧めで、図書館で借り出した本です。


 はい、面白かったです。
 妙な生々しさを感じるというか、リアル感を感じるといいますか・・・・。勿論小説なのでフィクションであることは間違いないのですがこの独特のリアルな感じが印象に残りました。
 ハードボイルド等の手法でリアルさを出すには細部や小物のディティールに拘るべきだ、という言説を耳にした記憶が有りますが、それとも異なる印象。もしかすると女性作家ならではの生々しさか?とも思えたり。

 またこの作品、女性のための女性によるRー18文学賞受賞作。もしかするとこの文学賞受賞作故か?とも・・・・。
 昔読んで印象の良かったこの作品も確か受賞作。
 ということで、この賞を得た作家の本を何冊か借り出してみる事に・・・・・当然の事ながら合う合わないがありましたが。


 其の中で好みに合ったといいますか、面白く読ませていただけたのがこの作家さんの物。


  しゃぼん

 「しゃぼん」 吉川トリコ


 これまた独特の生々しさといいますか女子の世界といいますか・・・・。それでありながら男の私でも興味深く読めるといいますか・・・・面白かったですね・・・・。

 どちらにしろバブル以降、女性作家の小説に面白いと思えるものが増えた気がします。



 男性作家の作品では?といいますとこれが印象に残っています。


 夢の栓

 「夢の栓」  青来有一


 長崎出身の作家さんという事故か、何といいますか・・・・潮風の持つ湿度感?といった印象を受けました。
 また南方系モンゴロイド、オールドタイプのモンゴロイドの共通無意識といいますか、採集の民のそれと言いますか・・・・・。
 ともかく縄文以前、山の民、海の民として自然の中で生活していたアジアの民の身体感覚、メンタリティーの様な物、或いは其の良さといった物が底流にある作品。
 このウエットさが懐かしいといいますか、一寸辛いといいますか・・・・・。
 ともかく、私の中にも在るであろう南方系海洋民族の無意識?といった物にコミットする小説でした。
 


 他、この辺りは完全に私の興味の対象という事で・・・・・。


 二十世紀のパリ

 「二十世紀のパリ」  ジュール=ヴェルヌ


 「海底2万里」等で著名な作家の1863年の作品ですが、当時は諸事情に拠り未発表となっていた物。その後1990年代に発見され出版に至った作品。
 この作品の書かれた19世紀後半のパリの風俗等に興味を惹かれるのですよね。

 この作品、当時(1863年)にヴェルヌが100年後(1963年)のパリを舞台に描いたいわば空想科学小説。
 つまりは19世紀の空気の中で想像された20世紀な訳ですが・・・・(アルベール=ロビダの第20世紀も同じような作品ですが、それよりも約20年前に書かれています)、そしてその内容が結構辛辣といいますか・・・興味深いといいますか・・・・・。


 第1章の表題が「教育金融総合会社」ですからねェ・・・・・。

 つまりは株式会社形式の教育産業(今で言えば私立で幼稚舎~大学まで持っている様な学校か?)、が存在感を持ってパリに君臨しているという訳です。
 またそして其処では、古典文学等の非実利的な学部、学問は急速に廃止の憂き目に会っている・・・・(そういえば現代の我が国でも文科系の学部が廃止傾向とか・・・・・・)。力を持っているのは金融・経済学、化学、建築等の実利的な学部。
 また実社会でも銀行等の金融屋、或いはそれらリンクした公社等がが力を持っている。

 そうした空気の中、パリの街には高架のリニア環状鉄道が走り、道路には内燃機関で走る自動車が溢れ、モニュメント的高層建築の塔が建ち・・・・・と。
 また、絵画や音楽、文学といった物も数学的ロジックで造られる・・・・(現代クラッシックやキュビズムを連想します)。

 そうした状況の中、古代のラテン語の詩を専攻する主人公は・・・・・・・といった内容。いわばディストピア小説とも言えそうですが、1984とはまた異なった出自。

 
 ともかく作品が書かれた1963年、第2帝政当時のパリの空気を想像出来ます。

 

 またこの本も・・・・・。


  ルパン

 「怪盗 ルパンの時代」  和田英次郎


 ルパンといっても三世では無く基の方ですよね、その(書かれた)時代の空気をルパンの作品から見ていこうという本。

 小学生から中学頭にかけてミステリーを読み漁っていた時期がありますのでルパン物も読んでいる筈なのですが、印象に残っていないのですよね・・・・(また確かその後読んだ時は少々荒唐無稽な印象だった記憶も)。

 それはさておき今、改めてルパンの時代と言われると、とっさには????

 実はルパンの小説の背景(副題にベル・エポックを謳歌した伊達男と有る様に・・・)、ベル・エポック時代のパリ(&ルーアン等のノルマンディー地方)なのです。
 という事で衝動借り。

 作者が自動車評論家という事もあり楽しい本でした。

 兎も角、私19世紀後半からのパリ周辺の空気、風俗等が興味深いのです・・・といいますか、15世紀末から現代に至る歴史の流れ、興味を惹かれるのです。

 
 という訳で愛も変わらず本を読み飛ばしている日々ではあります。

 

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2016/01
15
[ #790 ]

魔女

 先日広島市内に出かけました折、このような展示を観てきました。


  魔女

 「魔女の秘密展」


 副題に ~”魔女”とは誰だったのか?~ 等と記されてありまして少々気になったのです。


 会場に行ってみますと・・・・一寸微妙かな?という雰囲気(まあ、博物館の展示ではなくショッピングセンター内のイベントスペースの展示ですしねえ・・・・)。

 
 まあそれでも折角なのでと、何はとまれチケットを購入、入場してみる事に。


 これが意外とといいますか・・・展示されている物に面白い物が幾つか有りました。
 唯(まあ仕方ないですが)、それに付随する解説文が少々物足りないのです。下段にある小学校低学年向けと思えるものはさておき、一般向けの解説も個人的には物足りない印象。
 まあ、若い世代向けの展示なのでしょう・・・・(最後の展示は”現代の日本のコミックに描かれた魔女”という物でしたし、まあ女子供向けの展示?)。


 閑話休題、その興味深かった展示物ですが・・・・、
 例えば”魔除けやペスト除けの護符”なんて江戸期の日本の疱瘡除けや麻疹除けの護符と共通するメンタリティーも感じます。
 また、当時の魔女や錬金術師を描いた版画作品や絵画も私の興味対象の範囲内ですし、古い文献の展示もそう。
 まあ文献に関しては、何せ英語も怪しい私ですので、古いドイツ語やラテン語は当然無理でして・・・・・(この当たり訳文&濃い解説文が有ればと思った次第)。
 また、拷問道具や捕縛道具の展示も有り・・・・例えば”苦悩の梨”何て・・・・・・(解説は一寸??? かな?)。



 其の中で最も興味深かった展示は、16世紀前半にマルティン=ルターがラテン語から翻訳して出版した聖書。
 この聖書の中でルターは異端者に関する記述の一部分、「男の呪術師」の部分を「呪術を使う女」と訳して記述した・・・・云々という解説がありまして・・・・・。

 これですね。

 もしかするとこれが魔女狩りの切っ掛けか?とも思えそうです・・・・・。考察したくなる事象です。

 (魔女や魔女狩りについて主観を記すと長くなりそう故、自重します)
 


 その後は気になっていた古本カフェへ・・・・・・、これがお休み。
 更に、ダンス用品のお店へ・・・・・・、これもお休み。
 一寸、ほしい物があり酒屋さんへ・・・・・、見つける事叶わず。


 結局、魔女展だけで無駄に過ごした一日になってしまいました・・・・。
 当たり前ですが、曜日を検討して出かけるべきですな。
 何せ行き当たりばったりの私、反省です。

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2016/01
18
[ #791 ]

衝動買い?

 購入するかどうか悩んで居たのですが、結局購入してしまいました。

       
          図録


 昨年、東京の永青文庫で開催された春画展の図録です。
 送料も含めると結構高くついてしまいました。


 
 実は基本的に春画は余り好きではなく、普通の美人画系の浮世絵(明和年間~文化10年頃までが矢張り良いですな)が好みなのですが、これほど話題になりますと気になりまして結局購入。
 (現地に出向いてみたかったのですが適わず、故の購入です。そういえば昨年は大阪市立等で行われた肉筆名品展にも出向きたかったのですがこれも適わず、最近少々パワー不足です。)



 閑話休題、届きましたる品を手にし先ず想ったのはそのサイズ。美術館の展示図録としては版が小さい(縦260弱×横150弱という変形サイズ)という事。
 そして厚みがえらくあるな(60㎜強)・・・と。

 そんな事を気にしながらも何はとまれザッと捲ってみますと、矢張り版の小ささが少々気になります・・・・・。特に小さめの図版は目が遠くなり始めた私には少々辛いかな?と・・・・(まあ、大きめなサイズの春画集も所持しておりますのでそれはそれで良いのですが・・・・)。

 ザッと目を通した後、前後の解説文も含め少し丁寧に目を通し・・・・・等としている内に思ったのは、何といいますか広辞苑等の国語辞典のサイズを連想させられるという事。
 綴じも工夫されておりましてそれも一因。

 もしかすると展示図録というよりも入門者向け春画辞典的といった意味合いも持たされているのかな?という想像してみたり。
 



 内容と致しましては、豆版の物が収録されていますのが先ずは興味深いです。
 豆版の存在はどこかで読んだ記憶が有るのですが、目にするのは初めてですかね?

 全体を通しての感想(読後感?)と成りますと、何だか春画そのもの或いは春画全体に対する物と成りそうですので、また項を改めてアップする事と致しまして・・・・・・。

 
 まあ?という事で、バカナリヤの片隅に置いておく心づもり、捲ってみたい方は声を掛けてみて下さいな。

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2016/01
22
[ #792 ]

カクテルのはなし

 そろそろカクテルの話でも・・・・。
 BAR=カクテルを飲む場所といったイメージも付いて廻る気もしますしね。
 とは言っても相変わらずの与太話に成りそうですが・・・・。


 しかし、そもそも”カクテル”とは何ぞや?と問われるとこれが中々一言では語り辛い物も有りまして・・・・という事で初めはその辺りから・・・・。

 

 各種の教本等では、カクテル(Cocktail)=ミックス・ドリンク(Mixed Drinks)と記されたありまして、幾つかの材料を混ぜて作られた飲料であると・・・・。

 しかしこの定義付けは余りに広義な気がします。

 だって、コンビニエンス・ストアやスーパー・マーケットの陳列棚に並んでいますペット・ボトルや缶・瓶入りの清涼飲料&酒類、その殆どが幾つかの材料混ぜ合わせ造られているわけですから。
 それらも全てカクテルか?と問われると矢張り”NO”ですよね。


 逆に最も狭義なものと成りますと(少々手前味噌ですが)、バーテンダーがお客様の目の前で作る飲み物が”カクテル”である・・・といえそうでもあります。

 まあこれも「では、素人が作った物は駄目なのか?」なんて声が飛びそうですし、狭義過ぎますよね?


 恐らく、妥当なところでは、”飲む直前にその場で幾つかの材料を混ぜて作る飲料”辺りが妥当な気はします。

 しかしそうなると・・・・コーヒーに砂糖やシロップ、クリーム等を入れて飲むと、それはカクテルなのか?という疑問も出そうです(多くのバーテンダーは、「はい定義的にはカクテルです」と答えるとは思います)。
 またスーパー・マーケットの酒類コーナー等に並んでいる缶入りカクテルはカクテルでは無いのか?と成りそうです。
 これに関しては、個人的にはカクテルとは思いたくないですね。後ろの記載を見ても”リキュール類”と記してありますし・・・・・。
 まあ、この辺りが微妙なところでは有ります。

 どちらにしろこうした側面からカクテルを定義づけする事は面倒くさい事となりそうです。
 

 また例えば、古代ギリシャ等ではワインを水や塩水で割って飲むという習慣があり、それを飲みながら行う知的会話をシュンポリオン(後のシンポジウムの語源)であったと記した記憶も有りますが、そうした場には、ワインを適度に割ってサーヴして下さる女性が居たりする事もしばしばな様で・・・・、となるとこの割ったワインもカクテルか?という話も出来そうです。が、個人的にはそれは矢張り、シュンポリオンのワインであり、ワインを水や塩水で割った物であると思えるのですよね。


 そうした面からカクテルを考えますと・・・。
 ”アメリカ合衆国で生まれ、アメリカで流行り、其処から世界に広まった酒の飲み方であり、ある種、現代やアメリカ文明を象徴する飲み物”といった定義をしたくなるのです。
 そして、複数の材料を混ぜ作られる~~云々は、その副次的説明に過ぎない気もするのです。
 (そういった面で音楽のジャズにも同じ空気を感じたりも・・・・・)

 
 実際酒に何かを混ぜるなんて事は世界各地で昔から行われていた筈ですし・・・・。
 例えば大航海時代には、英国の海賊船等でラムにライムジュールを入れて飲んでいた何て話も有りますし。
 ではそれが”ダイキリ”と言い得るかといえば、矢張りNOといいたいですしね。

 そう、以前、バーボンはアメリカを代表する酒の一つと書きましたが、実はカクテルこそがアメリカ文明を象徴する酒・飲料だと言っても良い気がするのです。


 つづく

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2016/01
28
[ #794 ]

元 貸し座敷

 此処のところこの時期らしい寒い日が続いていますね。
 こうなると、流石にガレージからオートバイを引っ張り出し色街跡を探して徘徊・・・等といった行為も出来かねる訳です。
 それはそれで寂しいといいますか、禁断症状が(殆どビョーキですな)・・・という訳で、先日一寸お出かけ。
 元貸し座敷の飲食店で食事をして来る事に。

 

 因みに、貸し座敷という物、建物の中の部屋(座敷)を娼妓さんに貸しているという事で、其の中で行われる行為は娼妓さんの自由意志という建前の元に存在していた形態。早い話が妓楼=お女郎さん屋(所謂遊郭)ですね(明治の以降の呼称、因みに江戸時代等では出会い茶屋の様な存在を表す言葉・・・、もしかすると京都は今でもそんな感じか・・・・)。

 はい、相変わらずです。


 因みに場所は、尾道の久保町(新開)遊郭跡。


 夕方4時位にJR尾道駅に到着。折角なので開店時間まで周辺を少しばかり散策。
 この冬一番といっても良さそうな寒さの中です。


 訪れたのは浄土寺。
 最近こうした寺社(密教寺院)にも惹かれる面が有るのです。


      浄土寺


 時代を感じさせられる多宝塔が見事です。



 山門は密教寺院にしては仁王門では無くこんな感じですが

      山門



 すぐ其処に海が見え、尾道という都市が海運共在った事を感じさせていただけます。

 既に夕方でしたので建物内等の拝観は出来ませんでしたがしばらく境内を散歩させていただきました。

 各建物や、立派な法経院塔等興味深いです。改めて時間を造って訪れてみたくなります。


 因みに最近こういった物も興味深く思えるのです。

 元禄期   化政期


 

 その後街並みを少しばかり散策。
 旧色街周辺、私好みの建物がそこかしこに残っています。
 例えば・・・・、


 016.jpg   竹村屋

 
 もしかするとこれが往時、色街の西の入り口ですかね?

 
 大門?


 
 そして元貸し座敷(妓楼)であったといわれる焼き鳥屋さんへ・・・・・。


 入り口を入った場所がこんな感じです。

 元妓楼


 御主人にお話を聞かせていただくと、その昔、廃業した妓楼を買取り(女将さんの家か?)飲食店とされたとか、また2階の座敷が興味深い造りだとか・・・・・。
 (チャンスがあれば一度覗かせていただきたい物です、この日は団体様が有りお忙しそうに見受けられ早めに退散させていただきました)


 その後少しばかりバーに立ち寄り・・・・・。


 しかしこうして飲ませていただきますと、尾道の街、雰囲気が良いですね。
 街場感が有ると言いますか・・・・古い持代の都会感、古くからの港街感といったものを感じます。

 

 追記

 ”貸し座敷”初めにも少し書きましたが、この手の言葉、地域や時代に拠り微妙に意味や使われ方等々が異なったり。

 遊郭・妓楼・貸し座敷・置屋・お茶屋・待合(茶屋)・揚屋・色街・花街・貸席・・・・。
 料亭なんてのも微妙に意味が異なっていたり・・・・・。

 興味深いのです。

 

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