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2016/12
01
[ #888 ]

リキュールのはなし 8

 以前、18世紀半ば辺りから19世紀に多くの薬草系のリキュールが発売され人気を博した・・・といった事を書いた記憶があります。またその大きな理由として当時の時代風潮、詰まりは科学万能論的なものがその背景として大きいのでは?何てことも・・・。


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 (そういえばカンパリもこの時期か・・・・・)


 そうだったであろうと思えるのは、例えばロマン主義といった言葉からも・・・・。

 


 浪漫(ロマン)という言葉、ロマン主義、ロマン派、大正ロマン、男のロマン、・・・・等々、色々使われておりますが(確かモーツアルトやベートーヴェンもロマン派に入ったかな?)、ではそもそもロマン主義、ロマンとは何ぞや?という話に成りますと、結構怪しかったり・・・・ 笑 。


 個人的には、この”ロマン”という奴を典型的に表しているのは、ナポレオンの「私の辞書に不可能の文字は無い」という台詞。
 実際にナポレオンがそう呟いたかどうかはさておき、世間では広く知れれた言葉ではあります。

 そして実はこの台詞には前置きが有ったといわれます。

 其れは「科学の発達があれば」といった意味だったとか・・・・。


 詰まり、科学や産業や経済の発達が在れば不可能は無い、ということ。
 実際、ナポレオンはそうした行動をとっていますしね。
 まあ当時の進歩主義といいますか、革命軍といいますか、時代風潮といいますか・・・・が見事科学万能論的だった査証とも言えそうです。

 (嫌味ついでに言えば”自分に不可能は無い”というせりふも幼児的万能感の発露的といいますか・・・。まあ男のロマンという台詞もどこか子供っぽさを漂わせている気もします・・・・ 笑 )



 閑話休題、このナポレオン=ボナパルトの存在はリキュールを含めたお酒の発展や薬品の発展にも色々の影響を与えているのです・・・・。

 例えば、ナポレオンがヨーロッパを粗制覇した後に英国と対立、その際に大陸封鎖政策を行う訳ですが、其れに伴い海外から入って来ていた(砂糖黍のプランテーションで造られる)砂糖の輸入量も激減する訳です。そこで彼は甜菜大根から造られる甜菜糖の生産量を増やす政策を大々的に行い、その生産量は劇的に増える訳ですが、ナポレオン失脚の後、再び海外から安い砂糖が輸入され始めると、甜菜糖は価格競争に敗れる訳です。
 そこで余った甜菜糖はホワイトスピリッツにその販路を求めスピリッツの生産量も増えるのですが、これをベースに色々のリキュールが造られる様にも成ったわけです。

 またナポレオンの時代、ヨーロッパは大規模な戦乱に巻き込まれる訳ですが、戦争が各種薬品(特に麻酔薬)の需要や増大や発達をもたらす事も論を待たない訳でして・・・・(そういえばベートーベンの弟は当時特権的薬種問屋を商ったとかいないとか・・・・ 笑 )。
 そして科学万能論から来る、化学薬品等への肯定感。

 またフランス革命における、修道院の解体や困窮なんてのも大きな理由の一つかも知れません。
 フランス革命で解体された修道院を資本家が買い取り、そこの秘伝のリキュールを商品化して売り出したり、或いは困窮した修道院が収入確保も含め商品として売り出したり、或いは王室等の御用達のリキュールも・・・と。

 更にフィロキセラ禍・・・・・。


 まあ、そんなこんなで色々の(薬草系)リキュールが造られ流通を始めたわけですが、まあ、お蔭様で現代日本においてそうしたものを楽しませていただけるわけでして・・・・・。


 何とも興味深いといいますか・・・・・。

 まあ、そんな話です。
 

 
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2016/12
02
[ #889 ]

何てこったい

 先ほど用事が有ってガレージのシャッターを開けると何か違和感が・・・・。


 ん?

 こ、これは・・・・!


 何てこったい・・・・・!


 違和感


 わかりますかね・・・・、

 右のマフラーが落ちています。





 なんとステーが断裂。




  ステー


どうしてやろうか・・・・。

 

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2016/12
06
[ #890 ]

スクールのパーティー

 この日曜日は教えていただいておりますダンススクールのクリスマスパーティーに参加しておりました。
 (貧乏暇無しといいながら相変わらずウロウロしております)

 毎年この時期、12月の第一日曜日に行われているのですが、スクールのメイン行事という事もあり毎年出席させていただいている訳です。

 またこのパーティー、毎年トッププロのデモンストレーションが間近で観る事が出来る貴重な機会でもあります。
 因みに今年のゲストは、中村隆裕・枝里香組。
 先日行われた10ダンスの東日本で関西の組でありながら優勝&つい先日の全日本ショウダンスで4位と、正に現役のトッププロです。 
 (確か過去に見せていただいた組は、織田組・瀬底組・瀬古組・立石組・・・と正にトッププロの面々。因みに昨年は岡田純一氏、以前には増田大介組も来られたとか・・・・)

 
 ミーハーして一緒に写真を撮っていただいたり・・・・。

 
 中村組と


 おまけに打ち上げでは、お2人のプライベートのお話を色々と聞かせても頂いたり。


 その印象ですが、ダンスはキレッキレ。流石、現役のトップクラスの競技選手のキレを楽しませていただきました。
 
 また過去に来られた選手もそうですが、トップクラスのプロダンサー、技術の高さは当然としてそれぞれに個性というか、表現するものの違いといいますか、表現者それぞれの魅せかたの違いという物を感じさせていただけますね。

 (まあ、私が仕事としていますバーの世界でも、それぞれのお店やバーテンダーごとに個性や雰囲気・やり方等々の違いと言った物がありますし、似た面も有りそうです、まあそれも有ってダンスを習っている面も無きにしもあらずでして・・・・)


 そしてまた打ち上げでのお話からも色々と感じさせていただいたり・・・・。
 中村選手、関西をベースに活躍されているダンサー(教室は心斎橋とか)という事もあり、会話には各所にボケ&ツッコミを入れられ楽しい雰囲気を作ってくださいました。また同時にかなり硬派&知的で理論的な方の印象も・・・・。


 はい、いろいろと楽しませていただきました。


 

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2016/12
09
[ #891 ]

身内

 前回からの、そう他者の存在する空間では三欲を満たす姿を見せたり、それに関わる台詞は口にしないのが作法(マナー)の原点・・・云々~なんて話の続き・・・。

 また他者でない者・・・いわば身内。これの究極は自分(個人)であろうと、少し広げる、例えば夫婦とか家族といった血縁由来、村や町といった地縁繋がり・・・、更に広げれば会社等の同僚や同窓会・・・・さらにお友達やライン繋がり・・・等々色々ありそうだという話しだったわけです・・・。


 そうしてこうした身内グループの中に身を置くのは確かに楽ですし、快適ですし、安心安全な気もしますしねェ・・・。
 といいますか群れを作る動物、拠り楽に快適に安全に生活するため群れる事を始めた訳でしょうし、当たり前といえば当たり前な訳ですが。

 唯、この群れの意識といいますか、身内意識が強くなりすぎますと他の群れとの争いが生まれる事も事実でしょう。
 歴史を振り返っても、氏族同士、村同士、民族や国家同士の争いばかりといった風情ですしね。

 まあ、そんな大きな話にしなくても、身内意識の強い集団を外から眺めると・・・”一寸ね・・・”といった事は多い気がしますよね。


 そう、集団等に帰属するとどうしても内向きの思考が強くなりますし、またそれを要求される訳で、そうなるとどうしても(集団としての)自己中心的な考え方しか出来なくなる・・・・。

 そして自己中心的な考え方しか出来なくなった集団、客観的に自分たちを考察出来なくなった集団は、結局自意識が肥大し周りに多大な迷惑を掛ける、場合によっては滅ぶ(方向に向かう)訳ですよね・・・・。

 そんな感じでこの国の昭和の初期にそれを行ったといえそうです。

 
 本来ならば組織内に外の世界を知りその組織を客観的に観る事の出来る人材を内包しているのが良い組織と想うのですが・・・、ただ現実には組織に帰属しつつその組織を客観的に観る事の出来る人間って、組織内で嫌われ易いですよね。
 客観的意見を言ったり、そうした立ち位置を取っていますと、”ノリが悪い”とか”シラケル”とか、”空気を読めよ”なんて言われたり・・・ 笑 。


 しかしそういった存在を内包出来なくなった場合、自己中心的になり ~~~~ と。


 理想的に言えば、個として自立した人達が適度な繋がりで形成される集団というのが良いのでしょうが、これが中々難しいといいますか・・・・。


 また、同じようなことが個人でもいえそうな気がします。

 自分に対する客観的視点が持てなくなると、ひたすら自己中心的になり・・・・、所謂、”オレ様、自分様”的人間の誕生なわけですな。

 しかし自分を客観視する事って難しいですよね?自分で客観的と思っていても、その考え方自体主観では無いのか?と問われると・・・・・確かに・・・・。

 不文律という物が無くなった現代では特に・・・・。


 
 では、どうするか・・・・。

 やはり、たまには一人で共同体の外に出て活動し(それは他者の中に一人身を投ずる事でしょう)色々考える、或いは痛い目をみるべきなのかも知れません。
 群れをなす多くの動物だって、オスはそれなりに成長した時点で、生まれ育った共同体を脱し孤独に彷徨う過程を経る訳ですから・・・・。
 

 そうたまには一人で街に出る・・・・、でその時はバーなんて良いですよ・・・・。

 基本的にバーのカウンターは一人で座る事を是とする空間ですし、それにカウンターを挟んでバーテンダーという”他者”が間違いなく存在している訳ですから・・・・。


 と、我田引水的結論にしてみました。



 でも実際のところ、バーの役割って其の辺りにある気がするのです・・・・。


 
 追記

 この戯言も今回で60回目、纏まりのないことばかり書いてしまった気もいたします、という事でこのカテゴリーもいったん終了。

 さて、来年からどうしますかね。

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2016/12
13
[ #892 ]

人に勧めたくなりました

 昨日、時間を作って映画を一本観て来たのですが、これが良い映画で、何といいますか人に勧めてみたくなる映画でしたね。

 勿論、何を持って”良い映画”というのか?と突っ込まれそうでは有りますが、観終わって劇場を後にした際に心に浮かんだのが、シンプルに「良い映画を観させてもらった」という思いだったのです。
 ”面白かった”とか”泣けた””感動した”楽しかった””ハラハラした”・・・等々映画を表す言葉は多々ありそうですが、この映画に対し私が先ず想ったのは”良い映画だった”という思いだったのです。

 其の映画

 
      この世界の片隅に

 「この世界の片隅に」。


 普段アニメ映画を観ることは無いのですが(そういえば数年前”百日紅”は観に行ったか・・・・)、この映画は少々気になったのです。
 舞台設置が昭和初期の呉、広島周辺という事がその主たる理由でもあったのですが、予想以上に良かったですね。


 描かれているのは、その昭和初期、江波で生まれ育ち呉に嫁いだ主人公の女性及び其の周辺の方達の日常であり、当時のそれが淡々と描かれている訳なのですがこれが見事といいますか・・・・。

 奇をてらう訳でも無く(そう最近の多くの映画、そうした表現があざといとというかインフレというか、兎も角疲れる気がするのですが・・・)、描かれた当時の人々の生活から其の頃の日本の庶民の生活や生活観、性格、更に言えば慣習や習慣といった物まで推察できる描き方で、まるで宮本常一氏の著作を読んでいるような気にもさせれれます。

 恐らくはオーラル(聞き取り)や一次資料の調査といった事もそうとうされたのでしょう、こ作品自体がある種民俗学の資料とすら成りそうで・・・・。

 そしてその当時の庶民視点から見た戦争という物がこれまた当たり前描かれているといいますか、或いは戦争という不条理が庶民に与えた事というべきか・・・・。


 そう、我々の親の世代までは先の大戦を体験している訳でして、またそうした方々から少しばかりですが当時の事も聞かせていただいたりはして来ましたがそうした方々も既に高齢となられ・・・・、という今の時期にこの映画が作られたことはやはり意味が有る様に想われます。

 なんといいますか、そうした(オーラル等に協力された)方々の思いの様な物まで感じられる気のする作品でした。

 またどうも聞くところによると、有志の寄付等?も制作費に入っている作品とか・・・・。
 それも一因ですかね?
 

 別に商業主義が全面的に悪いとは言いませんが、最近の映画作品や世相等々、投資家の取り分ばかり増えているというか・・・・。まあ兎も角そうした印象を受ける事例が多い気もしますので、そうでない方法論の良さなのかも知れないとも想ったり・・・・。


 何だかべた褒め的になりましたが良い作品でした。
 (朝日遊郭も描かれていた分、個人的にポイントアップになったかもしれません   笑 )

 

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2016/12
19
[ #893 ]

応急処置

 先日、タンデムステップ&サイレンサー取り付けステーが断裂した愛機、何はとまれ応急措置。

 TIG溶接機を持っているショップで付けていただきました。

 後は冬場に暇を見つけて恒例のメンテを兼ねて何とかしたいと想います。

 TIG.jpg


 バイクにも理解のある方で(CBR1000RR+MT09所有とか)、御代は要らないとも云われたのですがそうもいかず少しだけ置いて来ました。
 
 助かりました、感謝です。

 

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2016/12
22
[ #894 ]

今年も暮れました・・・

 最近、日が落ちるのがえらく早いと思ったら、昨日は冬至なのですよね。今年も暮れました。

 そういえば、古来ヨーロッパの民間信仰では冬至を新年(或いは晦日)としていたとか。
 確かに太陽信仰、太陽暦から考えればもっともな事と思えますが現在では一週間余りずれていますよね。どうもこれはグレゴリオ暦を導入した際、春分の日を基準にしたことに拠るものだそうですが(ユダヤ教等では春分を重要視していた故とか・・・・)、冬至を年の境目とした方が自然で解りやすい気がするのは私だけでしょうか?
 

 また蛇足乍、正教圏ではグレゴリオ暦導入が遅かった故カトリック圏よりも更に1週間程遅れています。


 因みにわが国だと・・・・・。

 昔は旧暦ですので寒い時期の新月朔日、今の1月末くらいですかね?
 また節分という見方もあり、二十四節季の節分は2月3日。これは体感的季節感に拠る物ですかね?新暦の1月後半の一年で最も寒い時期を過ぎ、かすかに春の気配が萌す時期。これを春の初めとするのはいかにも自然と共に生きてきた日本的・アジア的で良い気がします。
 

 その日本でも今では新暦一本やり・・・・確か明治6年の元日でしたかね?新暦に切り替わったのは・・・?

 その後もしばらくは、七夕やひな祭り、盂蘭盆会等々の民間行事は旧暦で行われる事が多かった様ですが、現在では殆ど・・・・。
 それでも宮島の管弦祭等は旧暦ですよね(潮の満ち干が重要な祭りですからね・・・・、外、智頭辺りの雛流しも旧暦でしたかね?)。


 では明治の新暦導入後も旧暦で行われていた民間行事が新暦に切り替えられたのは何時頃からだったのか?というと・・・・、どうも1907年辺りからの様です(地方改良事業)。
 日露戦争の終結を切欠に農村のシステムを国からのトップダウンに組み込むためとか・・・・(この際、柳田國男等の民俗学が協力したとかしないとか・・・・)?


 何故こんな事を書いているかといいますと、最近のニュースで除夜の鐘を取りやめる地域が(うるさいという苦情ゆえ?)出て来たとか、民間でも餅つきを取りやめようという動きがあるとか(衛生面?)といった事を聞き及び・・・・。
 何といいますか・・・・という気分でして・・・・。


 そう、日本の民間信仰や慣習・習慣、地域文化というもの、明治初期の新暦導入&近代化~、明治末から戦前の民間改良策~戦後のアメリカ型民主主義の導入~1955(昭和30)年の保守合同に拠る更なるアメリカ化・自由主義化・・・・といった感じで消されていった気がするのでね。

 そして現在、それらと同様の波が来ているようにも・・・・・、今回はグローバルという旗印の下・・・・。


 一寸不安になるといいますか・・・・・。


 歳の切り替わりの時期故かそんな事を思ってしまいました。


 
 追記、

 個人的には今年は矢鱈と物が壊れた1年だった気がします・・・・。

 オートバイのステーが断裂した話は先日書きましたが、今年後半は思いつくだけでも、自宅のTV、ホットカーペット、ファックス・・・・等々と、兎も角電化製品が片っ端から壊れた印象、来年は何とか良い年になってもらいたいのですが・・・・。



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2016/12
30
[ #896 ]

ワインのはなし 11

 海外の、特にヨーロッパのそれなりワインを買いますと、AOCとかDOCGとかDOとか・・・規格といいますか格付けがついてますよね。
 こうした格付けに関する法律、消費保護や公正な商取引等々の立場で行われているといった説明もされるのですが、ではこういった格付けは何時頃から始まったのか・・・?といいますと、恐らくは1855年のボルドーワインのそれが嚆矢ではないかと思われるのですよね。
 
 そう1855年に初めてボルドーワインの格付けが行われる訳ですが、これはやはり1855年に行われた第一回のパリ万博に向けて・・・・というのが大きな理由といえそうです。


 等といいますと、では何故?万博故に格付け?という疑問もありそうです。
 そう、一寸と考える分には万博と格付けって余り関係なさそうな気もするのですが・・・。


 1851年にロンドンで初めて開催された万博というシステム、特にその後粗11年ごとに行われたパリ万博、これは言ってみれば全ての文物をショービジネス、詰まりは見せ物の対象とするシステムであるともいえますし、全ても物を商品化するシステムとも言えそうです・。

 そうして其の中でボルドーのワインも一般消費者向けの商品としての位置づけが明確になる、あるいはそうしようとしたということなのでしょう。


 革命以前のフランスのワイン、その多くは貴族等富裕層に飲まれたり、或いは流通業者によってイギリス等に輸出されたり・・・・という事が多かったのでしょうが、この万博を切欠に一般消費者向けの商品、或いは消費者の視点ということを意識したのでは・・・?ということです。


 そして一般消費者向けの商品として必要な要素とは・・・・、先ずは解りやすさそして高級感・・・・といったところですかね。
 つまりはブランド商品化すること。

 例えば昔の日本の酒の等級等考えても解り易いのですが・・・。

 特級=いい物、高級品。2級=安物、廉価品。

 ねっ、解り易いですよね。(もっとも日本の場合酒税の都合も多そうですが・・・)

 
 また考えると、日本で人気の宝飾品ブランド多くがフランス製という気がします(エルOスとかヴィOンとか・・・)。勿論18世紀以前においてもルイ王朝御用達のフランス制奢侈品は著名だった訳ですが、これをブランド商品として成立させたのが19世紀であり、パリの万博であったという気がするのです。
 そしてそのワインとしての嚆矢がボルドーワインであり、行ったのはナポレオン3世の周辺・・・ということなのでしょう。
 
 確かに現代でもワインの産地名として最も著名なのはボルドーという気がしますよね。

 
 万博に出品し受賞したことにより、万博来場者に知名度が広がり更にそこからの口コミで・・・・・と、こうしてボルドーワインの名は不動の物に・・・・。


 ただ万博に行けない人たち、一般消費者への知名度は・・・・?
 となりますと・・・・。
 そこでもう一つの要素、広告・宣伝という存在や媒体。


 19世紀とはまた、商品広告が本格的に始まった時代という気もするのですよね。


 例えば以前一寸アップしたこの本。


 明日は舞踏会


 表紙もそうですが中にも多くのイラスト(石版画)が掲載されておりまして・・・・。

 例えば

 1830頃


 これらは恐らく1930年前後の”モード”誌のページでしょうが、この頃からこうした形で広告宣伝的な物が本格的に始まり商品のブランド化、知名度向上に貢献していく訳でしょう。

 そして恐らくこのモード誌はエミール・ド・ジラルダンの作ったものでしょうが、その後彼は1836年にページの半分が広告という形態の新聞(広告料故に値段が安い)を発行する訳ですが、これが商業新聞の嚆矢でしょう・・・・。
 (そういえば私の家に配達される新聞もその役半分のスペースが広告やそれに類するものですな)


 一寸話は飛びますが、実は18世紀末の寛政時代に活躍した歌麿や写楽等の浮世絵も上のモード誌同様の存在(詰まり広告的)だった訳ですし、平賀源内が引き札(ちらし広告)を発明したのは18世紀半ばですから其のあたり我が国の方が実はかなり早いですかね?更に云えば菱川師宣の”吉原の態”なんて17世紀半ばですし(実は個人的には菱川師宣が浮世絵広告の嚆矢とも思えたり)。

 となると、ジラルダン等も浮世絵に影響を受けた?
 (いやいや、フランス革命自体印刷物の影響が大きそうですし、マスコミ・プロパガンだ的存在が起こしたとも言いえそうだし・・・・・) 

 ついつい妄想癖が・・・・・申し訳ない。



 閑話休題、バカナリヤの店内に掛けてありますこちら
 
 1853頃

 1853年の物です。

 石版や手彩色の手法が1930年代より上がっています。
 (はい、この手のもの好きなのです)

 更に云えば19世紀の終わり頃になりますと印刷技術の発達で印刷のイラスト広告が、それこそ大量生産される時代に・・・・アメリカのシャツメーカーの”アローマン”なんて代表的存在ですよね。


 そういえば、モード誌が1830年前後、私の店内の物が1853年ころ・・・・。
 1830年のフランスは復古王政~7月王政への転換期、1953年は第二帝政が始まりパリ万博を間近に控えた時期・・・。
 色々思いますよよね。

 (個人的には7月王政期に現代資本主義社会が成立したと思いますし、第二帝政でそれが固定化したとも思っています・・・)


 何だかワインの話からそれていますな・・・・。

 でも思えば、フランスのAOCが発効するのも、確かパリで万博が行われた1937年だった記憶が・・・・。


 この辺り、中々面白いと思うのですがね・・・・。

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