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2018/12
03
[ #1067 ]

「その日暮らし」の人類学

 先日図書館で借り出したこの本、私好みといいますか”我が意を得たり”といいますか・・・、非常に興味深かったのです。



       「その日暮らし」の人類学



 「その日暮らし」の人類学     小川さやか

 副題に ”もう一つの資本主義経済” と付いていますが、言ってみれば80年代以降の新自由主義的資本主義は大多数の生活者を幸福にしなかった、という現実を踏まえ、太古の採集的生活を継続している先住民等の生活、或いは彼らの自信に満ちた日々の生活等の研究から、19世紀以降に隆盛した近代的資本主義では無く地域の慣習や習慣等に密着した社会経済の有り方の良さ、といった物を提示している本ですかね?

 確かに私好みの内容。またそれ故に”物足りなさ”といった部分も多々有るのですが(まあ所詮は”新書”ですしね・・・、というと失礼か?)・・・。
 例えば全体として、参考文献の紹介的に成っている面とか、あえて主張を抑え気味に書かれている面が突っ込み不足と感じるといいますか、卒業論文的といいますか官僚文章的といいますか(あとがきなんてもっと尖ってよいと思いますが)・・・、その辺り著者の若さを感じるといいますか・・・・まあ、不満も色々とあるのですが・・・・・・。
 
 例えばこの本、「Living for Todey という言葉をキーワード、視角として色々な事を切り取られている訳ですが、私としては何故に「その日暮らし」の言葉ではいけないのか?或いは「今を生きる」等々では駄目なのか?と想う訳です。
 そうあえて「Livinng for Today」なんていう英語を使う故に(他にも各種外来語が多用してありますが)、かえって近代西洋的な視点に拠る上から目線の視点になっている印象を受ける訳で、それはこの本の趣旨とは全く逆の印象を与えかな無いのでは?とかね・・・。
 等々・・・・。

 等と否定的なことばかり書いていますが、それも好みの本故といいますか・・・・久々、人に勧めたくなる本でした。
 まあ、私自身が”儲からないBARのマスター”という、正に「その日暮らし」の生活をしている故かも知れませんが・・・ 笑 。


 そう、京大の霊長目や文化人類学系の本、面白いのですよね。

 
 
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2018/12
06
[ #1068 ]

ボヘミアン ラプソディ

 ”QUEEN"を描いた話題の映画「ボヘミアン ラプソディ」 観て来ました。

 ”QUEEN" 世代かというと世代なのですがそれ程聞き込んだ覚えは無いのですよね。
 全く聴かなかったという訳でも無いのですが・・・・。


    QUEEN.jpg
 

 確かQUEENが流行り始めた時期、私は小学校高学年、一寸小学生では理解できないというか・・・、またその後も何となく”女性に人気の今で言うところの”ビジュアル系バンド”的イメージも有りで・・・・・。

 それがこの秋位ですかね?QUEENをテーマとした映画が製作され近々公開、という噂を聞いたのは・・・・。

 そう此処のところこうしたタイプの映画多いですよね、私が見ただけでも、五線譜のラヴレター(コール=ポーター)とか、エデイット=ピアフ(ピアフ)、ブルーに生まれついて(チェット=ベイカー)、バード(チャーリー=パーカー)、ゲーンスブールと女達(セルジュ=ゲーンスブール)・・・等々等々。
 そう実は結構、この手の映画好きなのです。

 唯、この映画の噂を聞い折には、ロック=バンドがテーマか・・・・とか、アメリカ映画か・・・・、とか・・・で正直あまり触手は動かなかったのですよね。
 また公開され結構人気という噂も聞き・・・・・(そう、人気の話題作って個人的に余り触手が動かないのです)。

 それが先月辺りから、数名のお客様から”良かったです”との声を聞き、バカナリヤのお客様がお褒めになるのなら、と観てきた訳です。


   ボヘミアン ラプソディ
 
 
 先日、12月1日の映画の日、近所のシネマコンプレックスです。


 でチケットを購入しようとすると・・・・・残り僅か3席。

 エッ?という感じですね。
 此処が満席になるのか?と・・・・。
 ホント流行っているのですね。


 で、観た感想ですが、
 予想より良かったというか結構良かったです。


 個人的先入観として、何と言いますか、フィルムコンサート的といいますか、パブリックビューイング的に人気、いわば大音量でライブを疑似体験できイベント的に盛り上がれる故に流行っている映画かな・・・?と思っていたのですが(ポスターにも”魂に響くラスト21分~~”なんて記されていますし、どこかの新聞の評論でもらしい事が書いてあった記憶も有りで”、ちょっと違いましたね、”QUEEN”の中心人物”フレディ=マーキュリー”の生涯を丁寧に描いたドキュメンタリータッチの映画で、最後のライブエイドのシーンもその延長線というか集大成的に描かれ”良く出来た映画”という印象でした。
 役者さんの演技もらしくて、というか全く違和感無く見れました、そうした面でも良く出来た映画という印象。

 そう結構面白かったのです。

 

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2018/12
08
[ #1069 ]

戦争

 今日は太平洋戦争の開戦日、77年前の今日に真珠湾攻撃が有ったのですよね(ジョン=レノンの命日という話もありますが・・・)。という事で少しばかり戦争や太平洋戦争について考えてみたくなりました。


 そう”戦争”ってそもそも何なのか?
 勿論、切り口、アプローチの方向は色々と有るでしょうが、先ずは”戦争”という言葉、これって恐らく新語ですよね?
 (因みに新語とは主として明治維新以降に英語等を和訳し新たに日本語に加えられた言葉、或いは江戸期頃に中国語から取り入れられ定着した言葉も含む場合も・・・)
 少なくとも昔から日本にある言葉=やまとことば、では無いでしょう。
 では”やまとことば”で戦争に近い物というと・・・・恐らくは戦(いくさ)。
 でこの二つの言葉、戦争といくさ、実は結構異なった位相にある気がするのですよね。といいますか”いくさ”という物の方が私には理解しやすいというか”しっくり”来るというか・・・。で、先ずは”いくさ”とはどういう事象を表すのか?というと・・・・。

 それは共同体同士の社交方法の一つではないかと。

 明治以前のこの国では地域社会という枠組み、共同体の存在が強かったと思われるのですが(例えば町とか村とか”くに”とか・・・)、そうした共同体同士で隣接した物はどうしても揉め事等が発生しますよね?で、そうした場合の解決策としては、恐らくはしきたりや慣習等に従い解決されたのでしょうが(例えば何らかの贈与とか・・・・)、それがうまく行かなかった場合は話し合いや、間に他地域の有力者に入って貰い落としどころを探るとか(まあ、色々な方法が取られたのでしょうが)、それがこじれた場合に行われるのがある種の示威行為を含めた実力行使、まあこれが”戦”ではないかと?

 また少し違った視点だと、例えばそれに参加する兵の視点等から見ると、また其れは祭祀的出も合ったりしたでしょう。
 例えば”岸和田のだんじり”とか”西大寺の裸祭り”のごとく・・・。いってみれば男を売る場というかある種冒険的というか・・・。
 (勿論実利的な面も有ったでしょうが・・・)

 そう、それ故に戦では”名のり”なんて事も行われる、「やぁやぁ、我こそはOOのXXなり、尋常に勝負勝負~~」なんてやつですね。単に勝つ事(実利)だけを考えればそんな事する必要は無い訳ですが、それこそ名を売る場、行われる訳ですね、ネッ?祭りっぽいでしょ?

 それが戦争=近代戦ではまったく無意味となる(第一次大戦辺りが転換点ともいわれたりもしますが・・・)。
 勿論それ以前にも色々な戦いでいくさ的で有ったり戦争的であったりもしたでしょうが・・・。

 例えば源平の戦い、平家方は明らかに戦(いくさ)を行ってりるというかそうした意識で戦っている。
 (例えば屋島にしろ女御衆もいてこの扇を射抜いてみろ・・・なんてやっている訳ですし、壇ノ浦にしろ・・・)
 対して源氏方、特に義経なんて戦争をやっている。
 奇襲攻撃で寝込みを襲うなんて事も平気でしますし、壇ノ浦だって船頭等の非戦闘員を狙い撃ちにしている訳ですかから・・・。  卑怯っちゃ卑怯というか、勝つ事、詰まり実利のみを追求している、詰まりは戦争をやっていると・・・・。

 そして前にも書いた様に世界的には第一次大戦辺りがその転換点とも言われていますが、詰まり戦争に参加した英国の志願兵の若者なんて、”ちょっと冒険をしてくる、とか、男を上げてくる、位の気持ちで志願したのが、現実には地獄が待っていた訳で。
 また、ドイツだって、初期は騎兵や歩兵が中世的兜を被り、突撃~、なんて感じでやっていたのが機関銃でなぎ倒され・・・・・・。

 そう確かに一時大戦辺りが転換点なのかも知れませんが、その前、南北戦争辺りがそうかとも思われたり・・・。

 何だか話しがとっちらかってしまっていますが、言いたかったのは、戦いには”いくさ(戦)”と”戦争(近代戦)”という二つの位相があるのではないかと思うのですよね。
 で戦はある種社交的であり祭司的であり、拠って、勝つ事(実利)も大事だが、勝ち方、それ以上に負け様や”卑怯で無い事”が重視される。

 では戦争は?というと・・・・・。
 それはひたすら実利的行為。勝てば官軍的というか・・・・・。
 ではその実利、利益を得るのは・・・・?というと・・・・。
 近代国家?或いは近代政府?  何だか実態が見えないというか顔が見えないというか・・・、私としては良く判らない存在。
 ではもっと具体的に誰が戦争で実利を得たのか・・・・?
 
 この辺りを考えると近代というやつの正体も見えそう?というといいすぎですかね?

 戯言でした  

 

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2018/12
14
[ #1070 ]

今年に読んだ本から

 今年も残すところ半月ですが、相も変らず脈絡無く乱読の1年だった気がします。
 印象に残った本はその都度此処に記していた気がするのですが、それ以外で印象に残った本を少々。

 今年読んだ本で個人的に最も興味深かったのは恐らくこの本。


    ルポ川崎


 「ルポ川崎」  池部 涼


 東京と横浜の間に挟まれた工業都市「川崎」。その現代の状況というか風俗というか・・・のルポルタージュなのですが惹かれましたね。
 著者は確か音楽ライターの方であった記憶があります。

 その著者が2015年に川崎で起きた中1の少年のリンチ殺人に衝撃を受け、川崎の現状をルポしようとし出来上がったのがこの本ということでしょうが、読んでみて驚いたといいますか、日本も此処まで来たか?というと大げさですがそれに近い印象でした。
 著者が音楽系ライターという事で、その筋では知名度の有る”BAD HOP”というラップユニットのメンバーからの伝手を頼りに、ラップやDJ、(ブレイク)ダンス、スケートボード、パンク・・・・etcといった若者に人気のカルチャーの担い手で川崎在住の連中(というと言い方が悪いかな)に取材するというスタイルで出来上がっています。
 そしてこの川崎という街、若者に人気の音楽やカルチャーといった物を切り口にマスコミっ等では語られないであろう日本の現状といった物を見事に描いている本です。

 確かラップという音楽やブレイクダンスといった物が日本で紹介され始め割と知名度を上げたのはたのは80年代になってからであったと記憶しているのですが、その時はアメリカ、特にNYのスラムというかゲットーというか、そうした所に住む本当に貧しい若者が始めた文化で、高価な機材等、当然手にする経済力も無い彼らが、中古(場合によっては拾って来たりした)ラジカセ等で流す音楽に乗ってやる激しいダンスや、シンプルなリズムに乗せる語り的な歌で、彼らの閉塞感の大きさがその激しさに繋がっている・・・等々の特徴というか印象というか・・・、まあ、そうした紹介のされ方だった筈ですが、現在の川崎、或いは日本の若者を取り巻く現状という物、既にそれに近くなっているという事を実感させられた本でした。
 
 新自由主義に拠る貧富の差の拡大やその固定化、ある種の新しい階級社会化、そうした事を本能的に感じる若者達、その閉塞感、緩やかな絶望といった物が、刹那な暴力や、薬等による麻痺感に向かう現状・・・・。
 其処から抜け出すためのラップ等の音楽・・・等。
 そして悲惨な体験や育ち故に、より格好良く成れる、ラップバトル等で勝てるというある種の逆転的価値観というか・・・・。
 またそこ、現場や街場、正に下から生まれてきたカルチャーというか・・・・(その辺りがHIP・HOPの本質なのかも知れませんが)
 。
 兎に角、迫力でした。

 
 で、この本を読んで思い出したマンガがありまして、それも図書館で借り出し再読。

 この本です。


   リバーズ・エッジ


 「リバーズ・エッジ」    岡崎京子


 ヘルター・スケルター等で著名な漫画家、岡崎京子が1993~94に掛けて描いたマンガ。

 名作ですね。

 そして恐らく舞台設定は、川崎(の西部、多摩川近く)でしょう。

 93~4年というと、バブルのピーク後というか、ピークから下降線に入りつつあった時代ですかね?少なくともそうした気配は濃厚にあった時代というか、感覚が鋭い連中には感じられていた時代では無いかと思われます。特にこのマンガの登場人物の様な若者には、その行き詰まり感というか、そうした物は無意識に感じられていたでしょう。

 偏差値教育、資本主義、バブル・・・・そうした時代風潮が生み出した、レールから外れると生き残れないというか、安定した将来のためには”今”を犠牲にしなければならないというか・・・、そうした感覚。豊かに見えて実はかなり厳しい生存競争的社会。その閉塞感というか不条理というか・・・・。
 これを著者は”平坦な戦場”と表現したのでしょうが・・・・。
 はい、ホント名作だと思います。これが25年程前にかかれたなんて驚くばかりです。

 そういえば今年映画化もされたとかDVDでも借りて観て見るかな?


 まあそんなこんなで今年印象に残った本です。
 来年も良い本に出合えればと思っています。


 

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2018/12
18
[ #1071 ]

小曽根真

 先日このコンサートを観て来ました。


   IMG_20181216_182812.jpg

 小曽根真JAZZTRIOのクリスマスツアーです。
 
 恐らく現代的JAZZを聞かせていただけるであろうと、聴く事重視であえて3階席をチョイス。

 席からのステージはこんな感じに見えます(勿論開演前です)。

 
 IMG_20181216_154922.jpg


 肝心の演奏ですが・・・・、良かったです。

 難しい演奏をいとも簡単そうにこなされるのは流石世界レベルというか、ベテランというか・・・、良い意味でリラックスされた演奏という印象。楽しめました。
 (細かい事はカウンターでの話題にさせていただきますという事で・・・・)

 またアンコールはクリスマスらしくスインギーな”サイレンとナイト”、観客の皆様の歌声つきという感じ・・・(個人的には相手と場所が許せばワルツを踏みたかったですな)。

 また好みのJAZZが来れば聴きに行きたいですね。

 

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2018/12
21
[ #1072 ]

万作の会

 年末でバタバタしているといいますか、相変わらず貧乏暇無しな中時間を造ってこの公演を観て来ました。


   PC190887.jpg


 「万作の会」 と名づけられた狂言会です。
 場所は広島市内の明日テールプラザ。確か先月東広島のクララでも同様の公演が行われた筈ですが、そちらはチケットが取り辛く・・・。

 またアステールの中ホール、実は能舞台が設置出きる様になっているのですよね。それもありどうせ見るならとこちらを選択。
 会場はこんな感じです。

 
   PC190888.jpg


 主催の野村万作氏、最近高齢故に足の具合がとの噂も耳にしており、もしかするとこの公演も今年で最後かな?という想いも有り出かけた訳ですが確かにお辛そうでした。


 それとせっかく広島市内まで出張ったのであれば・・・、と最近話題のこちらにも立ち寄り、軽く一杯。

 
   IMG_20181219_171457.jpg


 JR広島駅北口周辺にオープンした飲食店街、”ekie”。
 気軽に駅のみというコンセプトであろうと思うのですが、確かに使い易そうです。

 はい、消費者、詰まりお客様目線でみると比較的リーズナブル&カジュアルに飲食できる空間ですが、逆に私の様に個人で飲食をしている人間からすると周辺や市内の繁華街の個人経営の飲食店に対する影響は?等とも考えてしまいます。
 まあ共存は出来るのでしょうが・・・、唯、物販店は個人店は全国的に疲弊、各地の駅前繁華街も軒並みシャッター通りと化している現状を考えると・・・・、ですね。

 そんな事を考えました。

 まあしかし側のお土産コーナー等も含め広島駅もようやく他の政令指定都市の駅並みになった印象でもありました。


 

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2018/12
30
[ #1075 ]

プロローグ

 来年から新しいカテゴリで少しばかり書いてみたいと思います。

 カテゴリ名は”フィクションです”

 今のバーを始めて20年近くが経つのですが、未だに「何を頼めば良いのですか?」等と言われる事も多く・・・(まあ田舎故かも知れませんが)。で、バーという空間の雰囲気が伝えられないかと何か書いてみようかなと。
 出来ればフィクションの会話形式で・・・。

 といっても私にフィクション的なものが書けるのか?まったくもって不安でもあるのですが何はとまれ初めてみようと思います(このブログも10年が過ぎましたし少し雰囲気に変化も与えたいと)。
 そして恐らくはフィクション故に完全に私のご都合主義、主観全開とはなりそうですが・・・。

 宜しくお願いします。

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