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2019/02
10
[ #1085 ]

落語心中

 今年の年明け辺り、このコミックに少々嵌っておりました。


   落語心中


 昭和元禄 落語心中     雲田はるこ


 昨年末だったか、或いは年明け早々でしたか、記憶が少々あやふやなのですが有るお客様が「落語心中というマンガが面白くって今、嵌ってるのです・・・」といった意味の事を仰っていたことがありまして(アニメかコミックかは定かではないというか覚えてないというかなのですが・・・・、最近記憶力の減退著しい私です・・・)、その数日後、自宅で連れ合いに「落語心中というマンガ知ってる?面白いという話を聞いたのだけれども・・・」等といいますと、「全巻持ってるよ」との返答。
 そこでこれは読んでみようかと早々に借りまして・・・・。


 読み始めた時は”やはり女性作家が女性誌に描いていた作品、どうも絵のタッチなり、話しのリズムなり、ちょっと合わないかな?等とも思っていたのですが、これが読み進めるうちに段々と嵌ってしまい・・・・という事です。


 で、この作品の何所に嵌ったのか?といいますかこの作品の魅力といいますか、これが何か?と考えますとやはり著者の”落語”という存在に対する愛情という事ですかね?或いは落語が内包する文化というか周辺というか・・・・。そういうことなのでしょうね。



 またそれ以外にも色々と惹かれる面もありまして・・・・。

 例えば主人公の一人、八代目八雲の落語の演じ方、それはある種、伝統を守りそれを練り昇華し高みを目指す感じ・・、対して兄弟弟子の二代目助六のそれは、もっと自由でお客様を楽しませる事に主眼を置いたもの・・・。

 こういったことは我々の仕事にも着いて廻る話しでして・・・、例えば正等で正しいと思えるカクテルの造り方や接客を徹底して通す・・・か、或いは目の前のお客様にあわせる楽しませるという事に主眼を置くか・・・・といった感じで・・・。

 しかしこれが、お客様にあわせる事に主眼を置き過ぎますと・・・、これはバーではなく一杯飲み屋や居酒屋、スナック的に(一杯飲み屋等が悪いとは言いません、結構好きです)成って行きバーとは言えなくなりそうですし、伝統的で正当なやり方を頑なに押し通せばお客様に理解され辛い面も増えますし・・・(それにお客様を引き上げるとか着いてこさせるなんて意識も上から目線的になりそうですし・・・・)。

 そうこのコミックもその辺りの切り口が魅力的でしたね。

 新作も含め現代のお客様でも理解がし易い演じ方を是とする・・・、としかしこれも行き過ぎると、それが果たして落語といえるのか?或いはそもそも落語の定義とは何ぞや・・・?なんてのは良いですね・・・。

 そう、そもそも落語とは・・・・?

 一人で演じる落ちの有る話芸、というのはまあそうでしょう。
 と同時に、其処には江戸の空気というか価値観というか・・・、まあその俎上で行われる話芸でしょうね。
 更に言えば、江戸時代(これは日本がもっとも日本らしく、またある種当たり前で文化的な時代で有ったと私には思われます)の庶民、特に街場の庶民の感覚に基づいた落とし話であり話芸ということなのでしょう。

 勿論、多くの古典といわれる作品が明治に作られたり、形を変えたことも確かでしょうが・・・。
 しかしもしかすると、明治維新以降の社会の西洋化が多くの人々に違和感を与え、消えつつある江戸の面影、過ぎ去った江戸という時代、そうした日本に対する思いを抱く人々多数生み出した事、それ故に明治期に落語が非常に隆盛を迎えたのでは?等とも思えたり・・・・。

 そしてまた、グローバル一直線というか新自由主義に席巻された現代だからこそ、また落語に惹かれる(人が増えている)のか?とも思えたり・・・・。


 色々書きましたが、何はとまれ面白い作品でした、アニメは観てないですし恐らくは観ないと思いますが、久々に落語を聴きたくなりましたね。



 追記

 それとこの小説をちょっと思い出しました。


 漂砂のうたう


 このはなしはまた来月にでも。

 

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