2009/12
19
[ #123 ]

 中世の窓から   安部謹也

      
             中世の窓から

 中世の窓から  安部謹也  1981・3  朝日新聞社
 ジャンル  中世ヨーロッパ 経済文化人類学



 第8回大仏次郎賞受賞作なので、結構有名な本かも知れません。
 ”中世”と聞くと、”暗黒の中世”といったイメージが付けられている気がしますが、この本を読むと、そこにも、人々の日々の生活、人と人との繋がりが在り、そうして、社会が成り立っていた事に想いを馳せる事が出来ます。
 この本、中世の社会を、市民であったり、職業、街、祭り、貨幣、教会・・・等に視点を当て経済人類学的な見方を利用し読み解いていこうとしている様に思えるのですが、そこに浮かび上がってくる物に、私は、江戸時代との共通性なども見てしまいます。
 (江戸は歴史学では近世とされるのでしょうが、これは、西洋の、古代・中世・現代に当てはめ難い故便宜的に付けた呼称に過ぎないのでは無いかとも思えます・・・)
 そこには私が見るのは、農業を基本にした、人々の身体感覚と余り外れない生活。そうした社会を成り立たせる為の、慣習、習慣、知恵、等々です。
 市場経済主義の矛盾と残酷さが言われる昨今だからこそ、読み直してみたい本です。

 まあ、この様な、こ難しい事を言わなくても、面白い本です。また、古城街道等、中世の香りの残っているドイツに旅行に行く前に読むと、旅に深みが増す気がします。(中世ヨーロッパって、神聖ローマ帝国といっても悪くない気がします) そんな、私のお気に入りの一冊です。

 ますた
 

スポンサーサイト

Copyright © ますた [バーテンダーと呼ばれる程のバカは無し] All rights reserved.

COMMENT:

SECRET: (管理者だけに表示を許可する場合)
 
トラックバックURL :