2010/06
30
[ #187 ]

 写楽百面相  泡坂妻夫

             写楽百面相

 写楽百面相  泡坂妻夫  1993・07
 ジャンル  時代小説


 


 書名の通り写楽を主題とした時代小説です。

 写楽を描いた本は沢山あると思われますが、小説ではこの本が一番のお気に入りです。
 一応ミステリー仕立てになっており、写楽の正体を探っていくという粗筋なのですが、その事自体にそれ程重きを置いてある様には思えない本です。
 では作者は何を書こうとしたのか、或いは何がこの小説の魅力で有るのか・・・。

 それはやはり(写楽、歌麿、豊国、英之・・・・、の活躍した・・・)寛政年間の江戸の空気、或いはそれに対する作者の愛情なのかも知れないと想われます。

 浮世絵、相撲、歌舞伎、手妻、からくり、吉原、川柳、狂歌、戯作、・・・・・・・。それらが非常に魅力的で有った時代。
 その後の化政期の爛熟、退廃に陥る直前の江戸の空気。また、それらに対する作者の愛情をが見事に伝わってくる小説です。

 江戸好きの方に、是非お勧めの小説です(私が言う前に、皆さん読んでいらっしゃるかも知れませんが・・・)。

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