2010/07
24
[ #197 ]

 鈴木いずみプレミアム・コレクション  鈴木いずみ

         鈴木いずみプレミアム・コレクション

 鈴木いずみプレミアム・コレクション  鈴木いずみ  2006・03
 ジャンル SF小説&エッセイ



 鈴木いずみ氏のSF小説集&エッセイ集です。

 実は私、若い頃はSF小説が少々苦手でした。
 その理由ですが・・・。
 恐らくは古臭く感じてしまうから・・・、だった様に想います。

 未来を描いているのに古臭く感じる・・・?一寸不思議なのですが事実そうでした。特にSFの”S”の部分(Science)が前面に出ている小説に古さ(或いは、賞味期限の短さ)を感じ敬遠していた様に想います。
 (例えば古いSF映画や小説で、車が空を飛んでいるにも関わらず、街中に公衆電話が沢山あったり・・・、或いはロケットや宇宙船が、余りに陳腐だったり・・・。コンピューターの記憶媒体がオープンリールだったり等々・・・。)
 (尤も、アルベール=ロビダの「第20世紀」等は、そこに魅力や書かれた当時の時代観を感じて楽しい気もしますが・・・。)

 しかし何時頃からか、SF小説も少しは読んだりするようになりました。この本はそうしたSFの一冊です。


 元来、殆ど全ての小説はフィクションであり、そのフィクションという手法において何かを表現するといった物だと想うのですが・・・。
 それ故、(フィクションである故)舞台背景にはリアルさが求められる。またそうでないと、簡単に陳腐に堕してしまう・・・。

 これはら歴史小説、時代小説、現代小説、SF、いずれもそうでしょう・・・。それはまた同時に、その舞台背景自体に小説が縛られる事になるとも言える気がします。
 この舞台背景から来る束縛を嫌い、あえて舞台を未来や、何処でもない場所、時代に設定したそうした小説。こうしたSF小説は古くなり難いし、また魅力に想えます。
 この本に掲載されたSF小説群、そうした雰囲気に溢れています。


 前置きが長くなりましたが実はこの本、SFとか、エッセイという以前に”鈴木いずみ”の本という印象です。

 ”鈴木いずみ”といっても若い方には判らないかも知れませんが・・・・。
 モデルであり、舞台俳優であり、作家であり、ポルノ女優であり、戯曲家であり、タレントであり、阿部薫(当時、天才といわれたアルトサックスプレイヤー)の妻であり・・・・。
 そうした、ある意味70年代から、80年代初頭の時代を体現する女性といってもよいかも知れません。
 そうした、女性です。


 何とはなくですがここ数年、若い女性たちのファッション等が70年代後半の雰囲気に似てきている気がしています。あるいは、その要素を取り入れている?
 また、時代の雰囲気等も・・・。
 もしかすると狂乱のバブルが終わり、それ以前の時代に回帰しているのか・・・。
 この本の表紙の写真の付け睫毛何かも、一寸今と通じる様な・・・・。

 そんなこんなで、今一度見直されてもよい作家(女性)の様な気もしています。あるいは今の若い女性に読んで貰いたい様な気のする一冊です。

 という事で、若い女性に奨めてみたい本ですね。(縊死して、果てるところまでは勧めませんが・・・・。)

 ますた

 

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