2011/09
17
[ #322 ]

アジア無頼 -「幇」という生き方  宮崎 学

                アジア無頼

 アジア無頼 -「幇」という生き方  宮崎 学  2001・05  徳間文庫
 ジャンル  実録小説


 「キツネ目の男」こと宮崎学氏の代表作と言えば、やはり「突破者」であろうとは想うのですがあえてこの本を・・。

 兎に角面白いのです、引き込まれます。
 
 ある方の手記を基に書かれた作品という事で、実録小説といってよいのではないかと想える作品。
 最初この主人公の余りに強烈なキャラクターに、えっ?実話?フィクションじゃ無いの?とも思ったのですが(それ位強烈な印象でした)、お客様等から実在の方の話と聞き、それはそれで納得した次第。

 ストーリーは、それこそ読んでいただくのが一番ですが、簡単に記せばゴルゴ13の様な?主人公、その方の半生記といった内容です。   


 その生き方の壮絶さも魅力なのですが、それ以上にこの主人公。あるいはこの著作に私が惹かれるはその無頼な生き方、価値観ですね。
 昔「無頼派」なんて言葉もありましたが、やはり魅力を感じます。


 著者自身、自らをアウトローと規定されていらっしゃる様なのですがこのアウトロー、或はアウトサイダー、無頼・・・。これらの意味、魅力について考えますね(あるいはそうした本、著者です)。

 無頼者・・・。
 結局、成文法(それは現代人がご都合主義で作った物、故に為政者が変われば簡単にひっくり返る、そうでなくても朝令暮改的な面もある・・・)や金銭といった物に、無条件無自覚に従うのでは無く、もっと根源的なもの、例えば己の身体感覚であるとか、旧来からの掟とか、自らに流れる血の記憶で有るとか、しきたりであるとか・・・・、等々に従って生きる人間の魅力と言えるかも知れません(最近のギャング、暴力団等は金銭に生きている気もしますが・・・)。

 少し違って言い方をすれば、無頼とは他者の価値観に依存しない。最後は自己判断・自己責任であるいう覚悟・・・、そういった生き方と言って良いのかも知れません。

 そうしてこの本の主人公、アジア人の共通無意識(それを著者は「義」と「情」とされている様にも思えます)。これに従い生きた、という事に思えます。
 
 このアジア人としての共通無意識・・・、という物が何かは具体的に言い表し難いのですが・・・、確かに私の奥底にもありそうな気がします・・・。
 私としては南方系、採取の民、遊戯的漁労の民・・・の血といっても良い様にも想えたり(これが実は日本的アニミズムの正体という気もします・・・)。


 色々書きましたが、兎に角面白い本です・・・・。



 追記

 戯言ついでに・・・。
 「沖縄って、日本語の通じるアジアって感じですよね~」といった言葉が多い気もするのですが・・・。そう成りますと彼らにとって日本は既にアジアではないのですかね・・・?。
 アメリカ(所謂先進国というキーワード)なのですかね・・・?
 
 そんな事も考えた本です。

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