2012/07
01
[ #400 ]

萩再訪

 先日萩に行ってまいりました、約半年振りの再訪です。

 前回は浦上記念館の浮世絵展が目的だったのですが、今回はその時外観のみ愛でさせていただいた旅館への宿泊が目的です。


 その旅館は

 芳和荘

 芳和荘(旧・長州楼)  大正11年築の妓楼(遊郭)建築です。
 前回訪れた時は宿泊の時間が無かったのですが、その後あるお客様が宿泊に伺われたと聞き、何はとまれ時間を捻出し宿泊に行って参った次第です。


 わざわざ?と言われそうですが、そうなのです。

 以前、名古屋の中村に在った稲本楼様に食事に伺おうと計画していた事があったのですが(そういえば、たまに覗いて下さるお客様のO様、学生時代に此処でアルバイトをされていらっしゃったとか・・・)、時間の調整が付いた時には既に店を閉めておられた、という苦い経験もあり、兎に角出かける事にした訳です。

 旧・稲本楼  
 旧・稲本楼の建物



 萩に到着後、チェックインは16時という事で少しばかり萩の街をそぞろ歩き・・・。今回は堀内地区を中心に。

 萩の街並みは良いですね、小雨で空気がしっとりしていた所為も有るのかも知れませんが、改めてその良さを実感した気持ちです。

 夏みかん  堀内地区街並み
 和装の似合う街並みでもあります。


 夕方、満を持して芳和荘へ・・・。

 玄関

 これが正面玄関。

 此処を入りますと正面に大階段。中は下足入れとなっております(階段箪笥の様な物ですね)。

 下足入れ

 入り口から真直ぐに大階段という造りは、私の妓楼建築のイメージと少々異なるのですが、途中で右に折れ曲がるのでそうした物なのかも知れません。また往時は、階段を上がった辺りに神棚が設置されていたそうです。

 階段を上がりますと目の前に立派な中庭(前栽)、其れを取り囲む回廊、凝った手すりが眼に飛び込んで来ます。

 中庭・夕方  中庭・深夜  中庭・早朝

 観ているだけで凄く落ち着きます。また、開放感が有ります。
 そして、建築からの時間を感じさせるかの様に庭の木々が大きくなってます。
 妓楼建築というと、お客様同士があまり顔を合わせないで済むような造りに成っているイメージがあったのですが、ここの回り廊下はおおらかな雰囲気です。

 (以前、食事に訪れた大阪の百番様の造りはそんな感じでした)

 飛田・百番の中庭 

 百番の中庭



 閑話休題、なにはとまれ宿泊する部屋に案内していただきます。
 この部屋です。

 表札・泊まった部屋

 恐らく妓楼当時はNO2の女性の部屋だった様に想われます。

 泊まった部屋・外観

 この写真の真ん中、角の部屋です。
 内から観ると・・・。

 手すり・泊まった部屋


 また当日の宿泊は私と連れ合いの2人だけの様子。それもあり、旅館のご主人に色々と案内をしていただいたり、説明をしていただいたり。
 良くしていただきました。

 この芳和荘の建っている地域、明治34年に萩市内に点在していた遊女屋を1箇所集めて成立した場所である事。この建物自体は大正時代の建築である事。昭和33年の売春禁止法施行に伴い廃業。その後、今のご主人の家が昭和39年買取、1部改装の後下宿屋をしていた事。萩が観光ブームで賑っていた時代には旅館として賑わっていたこと。買い取られた当時(ご主人が子供の頃)の建物の様子・・・・。
 また、板頭の座敷の外壁だけ何故か二重になっている事。等々・・・。

 因みに板頭の部屋、妓楼当時は2間続きだった物を改装時に2部屋に分けられたそうです。


 その広かった方の部屋。

 表札・板頭の部屋  板頭の部屋

 因みに改装前の平面図はこうです。

 改装前・平面図


 改装後の平面図を部屋割り表で見ますと・・・。

 部屋割り表

 (写真が下手で申し訳ありません)

  

 この芳和荘。洗面所や便所が共同であったりと、現代の基準を求める方にお勧めし辛いですが、昔の遊郭の雰囲気と昭和中期の旅館の雰囲気を同時に味わえる非常に貴重な建物と想います。
 また、外国人バックパッカーさん等にはお勧めかも知れません(現に、しばしば宿泊があるそうです)。 

 
 貴重な体験をさせていただきました(百番との雰囲気の違いも面白いと想えます)。また、良くしていただきました。
 お土産にこんな物を頂いたり・・・。

 ボールペン

 宝物にします(笑) 

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