2012/11
17
[ #439 ]

OSCAR PETERSON

ジャズピアノの早弾きと言えば・・・。

          TRISTEZA.jpg

 「TRISTEZA」  OSUCAR Peterson trio on piano


 見事な早弾きピアノ演奏のアルバムです。

 しかも超絶早弾きにも関わらず、これが押し付けがましく無いのです。流暢と言いますか、清廉と言いますか。

 ジャズピアノの早弾き。或はジャズピアノに限らず楽器の早弾きって(或は会話でも早口の場合)、一歩間違うと押し付けがましい印象に為ったり、鬱陶しく聞こえたりする気がしますが、このアルバムはそうした面を感じさせません。

 そんな訳で、店でもよく流しています。
 押し付けがましく無いので流し易いのかも知れません。(バカナリヤがコテコテのジャズバーであれば、また話が違うのかも知れませんが)

 しかし、このアルバムからそうした印象を受ける理由は何なのか?

 一つはピーターソンの圧倒的演奏テクニックである事は間違いない様に思えます。
 そして他のメンバーとの調和。
 また個人的には、もしかするとピーターソン、その人となり、その優しさに有るのでは無いかとも思います。
 まあピータソンに限らず昔の黒人ジャズミュージシャン、優しい性格で無いと生きて行けなかったのかも知れませんが(サッチモの演奏・歌声にも優しさや、人の良さが溢れている気がするのは私だけでしょうか?)、何はとまれそうした印象を受けます。
 またその性格がプロデューサーとしての活躍にも繋がっている様にも思えます・・・。


 唯、同時にピーターソン、その優しさ、或は押し付けがましく無い演奏故にか、モダンジャズ好きの方々にはいまひとつ評価され無い様にも感じます。

 確かにジャズと言う音楽、エンターテイメントと同時に芸術性と言う事も良く言われていますが、確かに芸術作品とした見方をした場合には押し付けがましいさが、価値・個性として評価される面が強いですしね。

 ビンセント・ファン・ゴッホの描いた油絵作品なんて眩暈がする位押し付けがましい印象ですし、また其れ故、近代以降最高の画家として評価され、その作品価格もそうした位置にあるのでしょうから。


 色々書きましたがこのアルバム、うちの様な何の変哲も無いバーでは流しやすく良く掛けています。







 追記

 このアルバムの演奏を聞きますと、あるお客様を連想してしまいます。

 そのお客様、興が乗られますとそれこそマシンガントーク。喋り倒しなのですが、これが鬱陶しくないといいますか、耳障りが良く、聞き入ってしまいます。(普通、早口でまくし立てる喋り方をされる方の言葉って、聞き辛い物ですが)
 他のお客様の多くも、思わず盗み聞きをしてしまいそうな喋り方なのです。

 その方の会話、勿論会話のテクニックの素晴らしさ、或は内容といった面も有るのでしょうが、根本はその方本来の優しさにあると感じます。

 音楽や会話、絵画。或はお酒の味、その他各種芸術作品等々同じような位相を持つ物かも知れないと感じます。 

 

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