2013/03
24
[ #475 ]

蒸留酒のはなし

 漸(ようや)く蒸留酒の話ですが、人類が蒸留酒をに造る様になった事は、酒の歴史においてかなり大きな転換点であった様に想えます。


 バカナリヤのバックバーに並んでいるお酒の多くも蒸留酒ですし。
 例えばウイスキー、ラム、ブランデー、ジン・・・・。皆、蒸留酒ですし、一般にリキュールと呼ばれる物も基本的には蒸留酒(スピリッツ)をベースに造られている訳ですしね。


 ではこの蒸留酒、いったい何時、何処で、誰が作ったのが最初であるのか?といいますとやはりハッキリした事は判らない訳でして・・・。(現代のように特許の登録がある訳では無いですものね・・・)


 7~8世紀頃からアラビヤ(中東)で始まったとか、中国で生まれた技法が火薬や羅針盤同様に中東に伝わり発展したとか、色々と説があります・・・。

 我々の世界で一般的に言われるのは、8世紀末、アラビア人学者のジャビール・イブン・ハイヤーンが現代に繋がる様な蒸留器を発明し、様々な醸造酒を蒸留したという事を嚆矢とするのが適当であろうという事です。

 中国発祥という話も全く否定出来ないかもしれませんが、少なくとも現在世界中で呑まれている蒸留酒の直接的ルーツは、8世紀のアラビヤの化学に求めて良いかと思われます。


 何故か?といいますと名前ですかね?

 中東で用いられた蒸留器の事をアランビックと呼ぶのですが、江戸時代の日本でも蒸留器のことを羅牟比岐(ランビキ)と呼んでいたり、また焼酎の事をランビキ酒と呼んでいたりします。
 また東南アジアの蒸留酒の多くがアラックと呼ばれていたり(尤もタイのラオカオ=広東語系で米の酒の意、カンボジアのスラーソー=クメール語で白い酒、何てのは中国文化圏の呼び方でしょうが・・・)(そう言えば、ベトナム辺りはウオッカとネーミングしたものも多いかな?)。
 また、トルコ等中東地域で作られる蒸留酒やリキュールもラキ(ラク)と呼ばれていますしね。
 (ブルガりヤの蒸留酒はラキアだったか)(そういえば、ベルギーにもランビックと呼ばれるタイプのビールも在りました・・・)

  アラック  スリランカのアラック   ラキ  トルコのラキ


 どちらにしろ、8世紀前後に中東周辺で確立されたというのが、今のところ納得出来ます話でしょうか。


 ではどういった経緯でそこに到ったのか・・・。

 この辺りの話もキリが無いのですが・・・・。


 蒸留技術というものはもっと以前より存在していました。

 古いところでは紀元前数千年のメソポタミア辺りには既に原始的蒸留器が存在していたそうですし、また紀元前2世紀頃にはエジプトのアレキサンドリア辺りで蒸留技術を使い、盛んに香水(香料)が造られていたといわれます。他、古代フェニキア人は蒸留技術を使い海水から真水を得ていたとか、古代ギリシャの学者等も蒸留を行っていたとか・・・・。

 また、錬金術という言葉も付いて回りそうです。
 
 その辺りを大雑把に言えば、古代(エジプト・メソポタミア)辺りから存在していた自然科学や化学的動きがギリシャで発展し、それを古代ローマが吸収。
 その後ローマ周辺ではキリスト教により科学が遠ざけられ、アレキサンドリア等の中東に残っていた物やギリシャの物を引き継いだイスラム勢力が吸収発展させ、開花したのが8世紀頃となるのですかね。


 現在ではイスラム教と科学。日本人からすると余り親和性を感じないですが、少なくとも当時(中世以前)は、キリスト教圏よりもイスラム圏の方が科学技術は発展していたわけです。

 例えばモスク等に見られるアラベスク模様や、その装飾って圧倒的に幾何学的ですよね。

 
 その辺りを考えますと当時のアラビヤ圏。自然の摂理やそれを現す数式や幾何的公式の中に、神の存在を見出していたのかも知れないとも思えます・・・・。


 いつものごとく、話が逸れてしまいました・・・・。

 ますた

 

スポンサーサイト

Copyright © ますた [バーテンダーと呼ばれる程のバカは無し] All rights reserved.

COMMENT:

SECRET: (管理者だけに表示を許可する場合)
 
トラックバックURL :