2013/08
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[ #523 ]

ウオッカのはなし

 以前、蒸留酒は8世紀頃に生まれ、10世紀頃に中東世界に広まったといった事を書きましたが、ではその後どういったかたちで世界に拡散していったのか・・・。
  



 実は比較的早い時期に伝わったのが東欧・ロシア圏では無いかと思えるのです。出典は忘れてしまいましたが12世紀には既に文献に記載があるとか(或は11世紀にはポーランドで記述があるとか)。
 理由は色々と考えられそうですが、所謂ヨーロッパ(神聖ローマ帝国)が科学に対し少々否定的なカトリック文化圏という事も在りそうですし、ロシア圏が中東の直ぐ北で距離的に近い事もあるでしょうが、それ以上に考えられるのがカスピ海~ボルガ川の水運を利用した交易ルートに拠る物な気がします。

 このルートを使って北欧のバイキングが(北欧~中東の)貿易を行い、色々の商品を移動させていたという事(そういえば、以前TVで北欧で大量の古代ローマ銀貨が発掘されたといった話をしていた様な・・・)。
 そこで思い出すのが、バイキングが中東に運び込んでいた商品で一つ重要な地位を占めていたのが、実は奴隷であったという事実。そしてそれ故、SLAVES(スレイヴ=奴隷)を語源にスラブ(SLAV)人という言葉も出来たという事。
 当時中東は世界の中心的地域の一つで経済も非常に盛んだった訳で、其処にバイキングがロシア圏の女性等を奴隷として売っていたという事です。
 確かに東欧圏の女性美しいですしね、世界で最も美人度が高いのはウクライナだとか?何だか映画「ひまわり」に出演した女優、”リュドミラ=サベーリエワ”を思い出したり・・・。(一寸不謹慎でしたかね・・・・。)

 閑話休題。この交易ルートに拠り中東の蒸留技術がスラブ圏に伝わったと思えるのです。
 思えば、ラムも三角貿易=奴隷貿易に深くコミットしておりますし、ジンは英国のジンの時代に、テキーラはヨーロッパ人の新世界支配とコミットしている訳ですから、蒸留酒にはどれもそうした”歴史の苦さ”の様な物が付いて回る気がします。


 暗い話になりましたので、ここで少し方向を変えて・・・。

 ウオッカ=VODKAの名はロシア語の水(VODA・boдa)の指小辞形と言われています(指小辞とは、例えば日本語だと、”しゃれている”を”こじゃれている”という表現にするときの”こ”の様な物)。ポーランド語由来という説も有りますが、少なくともロシア人はそうした意識で使っている訳でして・・・。
 ウオッカというそれなりに度数の高い酒を、”水・こ水・水っこ”と言っている訳ですよね。なんと言いますか見事な酒飲み振りといいますか・・・。
 日本でも飲ん兵衛は、酒の事を米の汁と表現したり、ビールを麦の汁と表現したりしますが、そういう事ですよね。
 
 (お酒ばかり飲んでると身体に毒ですよ!少しはご飯も食べないと・・・。)
 (大丈夫、米の汁飲んでるから・・・・。)
 なんて会話が頭に浮かびます。
 そういえば、酒飲みの神様?小原庄助さんの戒名は「米汁呑了信士」でしたかね・・・。

 どちらにしろロシア人、根っからの飲ん兵衛って事ですよね。何かそれだけで一寸親近感が沸く気がするのは私が酒飲み故だからでしょうね・・・。

ウオッカ

 ますた

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すごい薀蓄!
さすがお酒に関わるお仕事をされているだけの事はありますね
実は私 洋酒が苦手なんです ビールも(涙)
日本酒メインですw
でもこの頃焼酎が飲めるようになってきたのでスピリット系はチャレンジしてみようかな?と思います
でもウォッカなんか舐めただけで倒れるかも?

拍手コメントありがとうございました

18時すぎに はおっち さんから

2013/08/20(火) | URL | #-

2013/08/20 - ■■■

 薀蓄・・・・、お褒め頂き有難う御座います。そう、私、結構詰まらない事を知っていたりするのです。
 まあ、”バーテンダー”ですから(笑)。

10時すぎに ますた さんから

2013/08/22(木) | URL | #-

2013/08/22 - ■■■

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