2013/10
18
[ #547 ]

ABE KAORU

 フリージャズという物、時代的にアメリカで始まった学生運動等とリンクしている印象が有る・・・。何て事を書きましたが・・・。

 ではその当時の日本でのそうしたフリージャズは・・・、
 思い出したのがこのアルバム。

      暗い日曜日

  阿部 薫   「暗い日曜日」
  



 1stトラックに収録されています楽曲が「アカシアの雨がやむとき」となっていまして、そうした意味でも正にあの時代といった印象です。

 掛けてみますと・・・。
 兎に角、切迫感・迫力感の有る音色・・・。今風に言うとトンガった音がひたすら流れてきます。

 これは何だ・・・?という印象・・・。
 当時(学生運動)の時代感からすれば、それこそ、”(虐げられたる)若者の叫び”・・・?自己主張なのか・・・?

 しかし一寸違う気がします(当時そうした物を担っていたのは、ある種のフォークソングといった印象が有るのですが・・・)。


 閑話休題、これが結構引き込まれる音なのです。
 私、どちらかと言いますとフリージャズ等あまり得意では無いのですが、この音はどこか引き込まれると言いますか、懐かしいと言いますか・・・。

 うまく言い表せないのですが・・・。個人的には二十歳前後のあの何とも言えない感情が蘇る様な・・・。


 当時の私、そうした物を持て余し、やたらと単車で峠を走っていた様な記憶が有ります。
 そして、峠道を単車で走るなんて事を覚えますとより速く走りたくなる訳でして・・・。そこで段々とペースを上げて走るように成ってしまうのですが・・・、実はいくらそれを繰り返し主観的に速く走っても、満足感という物、実は得られない訳なのですよね。
 結局、走れば走るほど・・・、もっと、もっと、もっと・・・・。と、スロットルを開けるような事になってしまうのです。

 で、何かの拍子にクラッシュ・・・。

 この、どこか満足感が得られず、もっと、もっと、もっと・・・。と、アクセルを開けている感じを思い出します。


 想像ですが阿部薫。もっと、もっと、もっと・・・。と、よりトンガった音を出そうとしていたのでは?と思えます。 (この感じに一寸惹かれるのかも知れません)

 で、最後はクラッシュ・・・(29歳で夭折、自死とも言われています・・・)。


 でもこのトンガった音、一寸、気持ちいいのです。
 (この、焦燥感といいますか、切迫感といいますか・・・)

 


 追記。


 では、阿部薫にこうした音を出させた焦燥感・フラストレーションといった物の正体は何なのか・・・?

 年齢(若者)故と言うことが一番という気はしますが。他、時代感なり、彼を取り巻く社会の不条理なり・・・。
 
 彼と一時期婚姻関係に有った、この方の弁では・・・。
 「彼はマザコンだから・・・。」と、成るのかも知れません・・・。

 確かに母親の支配という物、強烈なる不条理でしょうし・・・。


 考えますと、マザコン何て言葉が出来たのもこの時代。女性の権利何て言葉も強くなり・・・(ウーマン・リブなんて懐かしいですね・・・・)。
 アメリカから(或いは進歩主義から)この手の考え・思想が持ち込まれ急速に社会を席巻したのがこの時代なのかも知れません。
 もしかすると当時の日本、近代から現代への転換期であったのかも知れません。

 そうして、この阿部薫の音は、その転換点であがいてる音なのかも知れない・・・。

 何てね・・・。

 

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