2013/10
31
[ #551 ]

ハイヒール展

 先日、こんな展示を観て来ました。


   ハイヒール
 



 ー欧米ファッションを彩ったー 「ハイヒール300年」


 中々”フェティッシュ”な展示でしょ?
 私自身そうした(フェチの)きらいは無いという自己認識なのですが、何はとまれ一寸興味を惹かれまして。

 場所は福山市松永に在ります、「日本はきもの博物館」。
 「日本郷土玩具博物館」との併設です。


 展示内容ですが、これが中々興味深いものでした。


 16世紀末に登場した靴の”ヒール”という存在、当初は男性が姿勢をよく見せる為に履かれたそうですが、その後主に女性の靴に使用されるようになり・・・・。

 18世紀前半カペー朝の宮廷文化でロココ調の優美な靴に~アメリカ独立・フランス革命を経て19世紀前半頃はネオ・クラッシック&ユニセックスな感じに(まあ、フランス革命等主導したプロテスタント、やたらと男女同権、女性の社会進出なんて運動を遣ってますからね・・・)~19世紀末の爛熟・キャバレー文化の時代には再び華美で高いヒールに~一次大戦中に女性の社会進出が促されヒールの低い活動的な靴に・・・・・。

 といった具合にその流行は、 ・ヒールが高い(より女性を強調)・ヒールが低い(ややユニセックス的) を繰り返している様に思えます。また1970年頃のフラワームーブメント以降は何でも有りな感じもします。(それでも、ローヒール・ハイヒールの流行の波は有りそうですが)

 他にもミシンの発明・普及に依る製法等の変化とか・・・・。アメリカ製のハイヒールは活動的な中にも女性的でシンプルに洗練された印象とか。19世紀末のスウェーデンのブーツのデザインは”女王様”に受けそうとか・・・。
 非常に興味深く鑑賞できました。


 また全体として感じられた事は、ハイヒールのシルエットがどことなく中国の”纏足”の形状を連想させるという事。
 また、女性らしさを強調する時期の女性のハイヒールは、特に足を小さく見せようとしている(この辺りの物が纏足っぽい)と同時に、男性の靴は足を大きく見せようとしている様に感じられる事。

 よく”纏足”は女性を歩けない様にして女性を束縛する為に使われた等と実しやかに説明されていましたが、こうした展示をみますと少々違う意見を述べたくなります。(往時、女性自身は自ら進んで纏足を行っていた面が強いのです。たとえ禁止されても、あるいはそれ故余計に・・・)

 それは男性性は本能的(無意識的)に手足の小さな女性に惹かれる(それは当然逆に、女性は手足の大きな男性に惹かれる)のではという事。晴信の浮世絵に描かれる女性もそうですし、歌舞伎の女形の表現でも手を盗むとかいって、いかに手を小さく見せるかが重要であったり・・・。
 詰まりエロス(性差)は先端に宿るという事。

 そして纏足、その形自体がエロスの対象で有ったという事(子供のころから纏足をすると、全体的に華奢で小柄に成長する、それを女性的と感じた、という説も)。
 そう言えば、確か写真家のH=ニュートンが撮ったハイヒールの作品もエロスを表していた様な・・・。

 とまあ、相変わらず妄想が拡がった展示でした。面白かったです。
 
 
 更に併設されています、郷土玩具資料館の展示&履物博物館の常設展示も観て廻ったのですが、展示点数の余りの多さに疲れました、歳ですね。

 そこで歩き疲れて喉も乾いたということで、これまた併設されておりますコーヒーハウスへ・・・。

 これがまた良かったのです。
 大正建築の建物といい、雰囲気といい、接客といい・・・、私好みで・・・。
 一寸嬉しかったですね。



 追記


 その後、この企画展を最後に「日本はきもの博物館」は閉鎖されたと聞きました。
 もったいない。
 こうした個人博物館等、思い入れが感じられて一寸好きなのですが・・・・。

 しかしそうなると隣に在ったコーヒーハウスはどうなったのでしょう?一寸単車でも引っ張り出して覗きに行ってみますかな?

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