2014/01
17
[ #572 ]

ウイスキーのはなし

 そろそろウイスキーの話でも。

 歴史(史実・文献)にウイスキーが登場するのは1172年、イングランドのヘンリー2世がアイルランドに侵攻した時に、現地の人間が”Usquebaugh”と呼ばれる穀物由来の蒸留酒を飲んでいるのを見た、と記しているのが嚆矢、と言われていますが、とすると、この頃既にアイルランドではこの手の酒がある程度一般化していたという事なのでしょう。
 また、敢えてこうした事を記しているという事はそれがイングランド人としては珍しかったという事でしょうから、イングランド(や、ヨーロッパ本土)では、蒸留酒を飲むことは一般化していなかったとも想像出来る訳です。(ヨーロッパで蒸留酒等が割と普及するのはもう少し後、地域にも依るのでしょうが13~15世紀か?)

 以前にも書きましたが、キリスト教(カトリック)は蒸留酒に対し否定的な面が強いのでそれもさもありなん、ですかね?
 しかし、考えますとウイスキーの本拠地であるアイルランドやスコットランドはカトリック圏、矛盾しそうでもありますが・・・。ただこの辺のカトリック、イタリア等とは少し異なり独自の物という気もします(ケルティック・カトリック?)。
 恐らくは現地のアニミズム(精霊信仰)と習合し(或いは取り込まれ)、そうした事になったのでしょう。そしてまた、アニミズムは酔う事に割と肯定的、この辺りが蒸留酒の普及が早かった一因なのでしょうね。

 思えばアイルランドはユーラシア大陸西端の島国、東端の島国の我が国との共通性何て事も思いますよね。
 我が国の仏教も日本的アニミズムと習合し独自の仏教と成っている様に思えますし、飲酒に対しても寛容ですし・・・。


 閑話休題、この1172年に記されている”ウシュクべ”(ゲール語での”命の水”が転嫁したものと言われます)、恐らく現代ではウイスキーの範疇には入り辛い物では無いかと言われています。
 それは樽熟成を経ていない故。現代に置けるウイスキーの定義は穀物由来の蒸留酒を樽熟成させた物・・・、ですから。
 当時の酒を現代的に言えば、恐らく”ポチーン”と呼ばれる物でしょう。


 此処で思い出す映画が二つ。

 ひとつはメル=ギブスン主演の「ブレイブ・ハート」。この映画のクライマックスの戦闘シーンで、フェイスペインティングしたスコットランド戦士がポチーンを引っかけ雄叫びをあげ戦に向かって行くシーン。何とも雰囲気で、太古から続く戦や祭りってこうした物であったろうと思わせて呉れる物。本能的に血が騒ぐと言いますか、兎に角ワクワクした記憶があります(歴史考察がどれ程正しいかはさて置き)。

 もう一つ、ジェイソン=ステイサム主演の「ブリッツ」という映画。この映画はロンドンを舞台とした”ダーティー・ハリーといった雰囲気の映画ですが、この映画でジェイソン=ステイサム扮する主人公の刑事がパブでポチーンを(自棄酒的に)飲むシーン、これまた雰囲気なのです(一寸説明的という気もしましたが・・・笑)。


 これらも含め洋画って、お酒の使い方が上手ですね。各々の酒について回る意味や、イメージ、その暗黙知といった物の使い方が良いと言いますか・・・(特にビリー=ワイルダー何て)。
 この辺り、日本映画は一寸物足りないといえば物足りない気もしますが、もしかするとそれは日本と西洋の飲酒に対する考え方の違い、或いは飲酒文化の違いなのかな?とも思ったり・・・・。


 何だか、相変わらず話がとっちらかってしまいました。

  

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