2016/02
19
[ #801 ]

カクテルのはなし 2

 前回、カクテルという存在はアメリカ(文明)を象徴する酒、云々という話を書きましたが、其の続きです。

 では実際、”カクテル”なる言葉は何時ごろどの様な経緯で生まれたのか?あるいは何故”カクテル”と呼ばれるのか?

 まあ、この辺りに関しては諸説紛々でして・・・・。
 ・初期のカクテルが雄鶏の尾羽で混ぜられた故とか、フランス語の卵立てが語源だとか、英国のコックエールという物が語源だとか・・・・、南北戦争時の逸話が云々・・・・とか、まあ挙げればキリが無い訳です。

 


 
 では?どの説が正しいのか?間違っているのか等と口角泡を飛ばしても、それはそれでせん無いことにも思えます。
 こうした社会風俗に属する言葉について、誰が最初に発したか?なんて事は解り様が無いですし時代とともにその意味も変わったり、隠語的に成ったりもしますしね・・・・(特に私好みの遊郭色町関係の言葉何て特にそうですし・・・ 笑 )。

 それこそカウンターでの与太話のネタに丁度良い気もします。


 閑話休題、では最初に文献にカクテルなる言葉が登場するのは?といいますと・・・・。

 1806年にニューヨークで発行されていた新聞に記された物が初出とか・・・。
 (朽木ゆり子著 ”マティーニを探偵する に拠る)

 その5月13日の紙面に”カクテル”なる言葉を始めて耳にした読者の質問に答える形であったそうで・・・。


 そしてこの事から推察しますと、19世紀初頭頃にアメリカでカクテルという言葉が広まり始めたという事でしょう。

 つまりカクテルなる物(言葉)が誕生したのは18世紀末頃?と成りますかね。
 アメリカの独立宣言が1776年ですから、カクテルはアメリカ独立直後に誕生したとも言えそうで、そうした面でもやはりアメリカを代表する飲み物といえそうに思えるのです。


 
 では、何故この時期にこうした物が・・・・となる訳ですが・・・?
 まあ、私の勝手な妄想ですが・・・・。


 独立当時(18世紀末)、アメリカ人はどんな酒を飲んで下のか?といいますと、まあ、お金持ちは当時英国で高級とされていた酒類でしょう。シェリーやコニャック、他マディラやシャンパーニュ・・・・・等々。

 では庶民は?といいますと・・・・。ビールは水代わりでしょうが、他はラム・ジン・初期のウイスキー・・・・等のホワイトスピリッツが主体でしょう。
 そして当時のそうした酒は荒々しくお世辞にも美味しいといえる様な物では無かったのでは?と思われます。
 現代ではフリーザーでキンキンにひやしたドライジンやテキーラ何て物も結構人気でそれなりに魅力も有りますが、往時は未だ冷凍技術は誕生していない訳ですし、また連続式蒸留器も・・・・・。

 詰まり、荒々しいスピリッツを常温で飲む訳ですからかなりワイルドな飲み口であった想像されます。

 そうした中で、幾つかの酒を混ぜたり、或いはシロップ等を混ぜるとそれらが結構飲みやすくなることが発見される。

 樽の注ぎ口から滴る物を受けていた容器(受け皿)に溜まった色々の酒が混ざった物を安く飲ませた事が切っ掛けでは無いかといわれていますし、それがカクテルの語源の最有力の説とも・・・・。
 そういえば、カクテルを造るときにカウンターに敷くバーマット、これに溜まった物を最安のカクテルとして出す何て行為は今でも存在しますしね・・・・・。


 そうして酒に混ぜ物をすることがある程度認知された時に起るのが、フランスとの擬似戦争。更に英米戦争。
 これらに拠りフランスや英国から入ってくる高級酒の輸入量が減少したのは確かでしょう。

 で、そうした中で既存の酒に混ぜ物をして高級酒に近い物を造り出すという行為、詰まりカクテルがある程度お金に余裕のある層にも広がり世間に認知されたのでは?と思う訳なのです。

 例えば初期にマティーニはジン+スウィートベルモットであったといわれていますが、これなどは長熟の蒸留酒の味を目指している様にも思えますしね(マンハッタンも一寸そんな気がしますし・・・・)。 
 

 相変わらずの与太話でした・・・・。

 

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