2017/01
27
[ #904 ]

ブルーに生まれついて

 先日映画を1本観て来ました、本年初映画館です。
 観た映画はこちら・・・。


    ブルーに生まれついて


 「ブルーに生まれついて」 (BORN TO BE BLUE)

 著名なジャズトランペッター ”チェット=ベイカー” を描いた、いわば伝記映画です。

 そう、仕事柄やはり気になったのです。


 閑話休題、チェット=ベイカー&映画という事で先ず私の頭に浮かぶのは「リプリー」という映画。
 (”レッツ ゲット ロスト”は?ともいわれそうですが、これは観てないもので・・・・、観てみたいのですが・・・)

 
 この映画の中でベイカーの曲がかなり印象的に使われているのです。

 そして”リプリー”という映画、名作「太陽がいっぱい」のリメイク版。
 一般に名作のリメイク版というと失望することが多い気がするのですが、この映画は良かったのですよね(勿論太陽がいっぱいも良かったですが)。実はこの”リプリー”、”太陽がいっぱい”に比べパトリシア=ハイスミスの原作小説により近いといわれておりまして、それがリメイク成功の鍵とも思えます。
 原作者のパトリシア=ハイスミス、アメリカの女性作家なのですが、「女嫌いの小品集」等という短編集も出ておりまして(確かうちの本棚にも在った記憶が・・・・)、そうした影響か?リプリーの映画にも所謂”ゲイ”的空気が漂っているのですよね。

 そう昔から、チェット=ベイカーには”ゲイ”というキーワードもついて回る気がしていたのですが、この映画を観ると彼自身はそういったタイプではなさそうで・・・・。

 (どうも彼の中性的歌声、歌い方がゲイを連想させたとか、女性にもですがゲイの方々にも非常に人気があったとか、ゲイの振りをして徴兵を逃れた経験があったとか・・・・、まあ、そんな理由でゲイというキーワードと親和性が強いジャズメンだったのかも知れません、我々の商売でもゲイバーでよく流れるなんて噂もあったり・・・・・)

 
 では彼チェット=ベイカーとはどんなタイプのジャズメンなのか・・・・、といいますと。

 ”破滅的”。或いは破滅志向、蕩尽的、タナトスに囚われたタイプ・・・・・まあそういった事でしょう。

 しかしこうした破滅的なタイプ現代では全く評価されないというか否定されるというか・・・・。

 現代という時代、特に此処最近、堅実で、蓄財的(或いは向上心が強く、前向きで野心溢れ、成り上がり思考・・・等々)といったタイプ、発言以外否定される傾向が強い気がしますよね・・・。
 しかし恐らく人間ってそんな物ではなく、両面を内包する存在だと思えます。特に男性という性なんて・・・・。
 そしてまた、この破滅的、蕩尽的空気を纏った男性、ある種の女性に非常に人気だったり・・・・。

 そう、しいて言えばチェット=ベイカー、小説家の太宰治的と共通する空気をもった存在とも思えます。


 太宰&彼の作品も一部の方に圧倒的人気を現代でも保っていますし、所謂堅実志向、蓄財思考の方達からは蛇蝎のごとく嫌われたり・・・・(一寸大げさか 笑 )。

 しかし、この堕落的といいますか、蕩尽的な志向、無くなる物でもないですし、ある種の魅力が在るのも確か。
 (”ハレとケ”同様、人間てそんな物だと思いますし、一面だけ肯定しても仕方ない気がするのですが・・・・)

 大体、落語なんてこの手の破滅的男性、沢山出てきますよね(文七元結の長兵衛さんにしろ・・・)。といいますか、古典落語何て基本的にそうした男性に対する愛で溢れている訳でして・・・・(勿論、新喜劇だって浪花節だって浄瑠璃だって)。

 本来人間ってそんな存在の気がします。

 それにバーや酒を愛するある種の方々やオートバイを愛するある種の方々にはそうした面を色濃く感じますし、また故に魅力的ですしね。

 はい、当然私にもそうした面はありますから・・・・。


 結局、男性はそれを飼いならしながら生きていくのでしょうし、ある種の女性はそうした面に惹かれるのは本能的な物にも思えたり・・・。


 何だか相変わらずの戯言で映画の話ではなくなってしまいました。


 え?映画ですか・・・・。

 雰囲気有りましたよ。悪くなかったです。


 

 追記。

 上に太陽がいっぱいとリプリーの話を一寸だけ書きましたが、ともに名作、好きな映画ですね。


 太陽がいっぱいは、ニーノ=ロータの曲も含め、その哀愁、地中海的、カトリック的・・・・・・、等々、其の空気だけでも酔えますね。また、リプリーも心理的不安感というか、ザワザワする感じ、何ともいえず、また身につまされる感じといいますか、現代的なその不安定観といいますか・・・・、これも酔えますね。


 とまあ、私の今年初映画館は「ブルーにうまれついて」でした。

 

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