2017/06
09
[ #940 ]

ライ麦畑のキャデラック

 先日タイトルに惹かれ図書館で借り出した本です。

 
      ライ麦畑のキャデラック



 副題に”モーターカルチャー100年の真実”等とも付いておりまして個人的に何とも惹かれるタイトルなのですよね。


 
 とまれ、早々に読んでみました・・・・。


 



 そこで感想なのですが・・・・、少々イメージと違うといいますか・・・・。
 そうですね、副題は”アメリカ文学で読み解くアメリカモーターカルチャーの100年”とした方が良い感じ、記せば雰囲気が伝わりますかね・・・・。

 そんな内容です。

 まあそれはそれで良いのですが、一寸全体的に中途半端な印象。

 何といいますか、アメリカ文学と車の関係に特化するなら特化するで、あるいはモーターカルチャーから見るアメリカの社会、あるいは精神史に特化するならする、といた方が良かった印象ですかね?

 アメリカ文学と、車、とアメリカの現代史、精神史といったものが記されているのですが、全体的に薄い印象といいますか・・・・。

 もしかするとこの著者、それ程、アメリカ文学やアメ車、あるいは自動車そのものにそれ程思い入れという物が無い方なのかも知れません。一寸そんな印象ですね。
 (やはり著者の思い入れが伝わる本という物が読んで楽しい気がします)


 閑話休題、それはそれとして結構興味深い部分もあったり、そうした情報も少しばかり散りばめられていたりで、悪くは無かったですかね。


 そう、著者自体それ程メカニカルな面に詳しくないのか、アドバイザー的にベテラン整備氏の方の意見が記されていて、著者がこのベテラン整備氏さんに「中古外車を選ぶ時の注意点」を質問するくだりがあるのですが、(それ自体はあまり面白くも無いのですが)その最後の部分でこのベテラン整備氏のおっしゃる台詞、
 「本妻に選ぶなら、故障も少なくヒトとの約束が守れるドイツ車か国産車でしょう。二号さんに選ぶなら、少々だだっこでも走って愉しいイタリア車かフランス車でしょうか」
  
 何て台詞は女性には叱られそうですが、年季を感じる洒落た台詞と思えたり・・・・。

 まあ、言ってみれば「メインに使う車なら故障の少ない国産車か質実剛健なドイツ車、セカンドカーなら乗って愉しいイタリア車かフランス車」ということなのでしょうが・・・・・、では、この本の主役、アメ車はどこに行った・・・・・?

 何てね・・・・。


 個人的な意見ですが、2輪でも4輪でもそうですが、オートバイやクルマが根っから好きな人間は大体において国産車かヨーロッパ車を選ぶ事が多い様に思えます。
 大して、アメリカ(というイメージやキーワード、文明、等々)が好きな人間がアメリカ車を選ぶという印象。

 そしてそうしたアメリカ車が持つイメージというのは、(少々古いかも知れませんが)運転がひたすら楽で、やたらと大きくて、派手でハッタリが利く(ある種こけおどし的)外観、等々といったところですかね?

 (楽じゃないけど楽しく個性的なイタリア車とかフランス車とは対極なイメージ、これも少々古いかも知れませんが・・・・)


 しかしこのアメ車のイメージというか方向性もこの本に拠れば1950年代に確立された物という事らしく、戦前のアメリカ車は、メーカーの数も多く、色々な個性のクルマが作られていたと。

 特に戦前のフォード等は質実剛健で其の分やや野暮ったいけれど壊れにくく直しやすい車を生産していたとか(そういえばフォード、トラクターでも著名ですよね)。確かに戦前のアメリカは都市部以外は道路も余り整備されおらず、一歩郊外に出れば農地や荒野が広がるといった状況、壊れにくく自分で修理しやすい車が必要とされるのは必然ですよね。そして戦前、その後のアメ車の様な押し出しの強い車に乗っていたのは都市部のギャング等々・・・・・・。

 で、戦後1950年代のいわばバブルの時代、ひたすら楽で大きくて派手で(内で不埒な行為がしやすい?)車が受け、それ以外の車やメーカーが駆逐されその後に至る・・・・、という事の様で・・・・・。

 そういえば我が国の車もバブルの頃からひたすら楽で快適で・・・・・・・、という車がもてはやされた気も・・・・・ (笑) 。

 まあ、そういうものかも知れません。


 色々書きましたが、そんな事を思った本でしたね。


 
 

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