2009/10
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[ #97 ]

 江戸の悪霊祓い師(エクソシスト)  高田衛

             江戸の悪霊祓い師

 江戸の悪霊祓い師  高田衛  1991・01  筑摩書房
 ジャンル  日本文化 江戸文化

 歌舞伎、落語、浄瑠璃等で有名な”怪談累ヶ淵”、それの元になった羽生村事件、そして祐天和尚を通して日本文化、日本人の心理に迫ろうとした本です。

 三部構成に成っておりまして、第一部が、羽生村事件を記し怪談累ヶ淵の元ともなった、元禄3年開版の”死霊解脱物語聞書”の現代語訳並びに解説なのですが、此処だけでも読む価値有りと想わせます。
 ”累”後に”助”に憑依された”菊”の姿。また、それを除霊する祐天の姿が生き生きと描写されていて、ちょっと凄いです。このまま出来るだけリアルに、かつシンプルに映画化されれば、米ホラー映画の名作”エクソシスト”以上の迫力と成る事必定と思わせる程です。

 第二部は、祐天を中心に、彼を取り巻く当時の幕府(特に大奥)の考えで有るとか、浄土教団の態度とかから、当時の世相等を読み解く、といった内容で、これはこれで非常に興味深く読めます。

 第三部は、芝居となった”怪談累ヶ淵”の成立過程から、日本人の心理、水辺、河原、因果といった物を読み解く、といった構成です。

 読みやすい本とは言いませんが、江戸好き、怪談好き、芝居好きの方にはお勧めです。読み辛ければ第一部だけでもお勧めですよ。

  ますた 
 

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